【ニューデリー=田原徳容】インド有力紙ヒンドゥスタン・タイムズは7日、インド洋で昨年、中国海軍の攻撃型潜水艦とみられる艦船が少なくとも22回確認されたとする印国防省の機密文書の内容を報じた。 同省関係者は読売新聞に文書の存在を認めた上で、「(確認の回数が)前年までに比べ大幅に増加している」と説明し、海軍力の増強でインド洋での影響力を着実に拡大させている中国への強い懸念をあらわにした。 文書は、「中国海軍の『隠密活動』がインド海軍の勢力範囲を侵食しており、今後3年間で両国の緊張の高まりが予想される」と予測。また、中国が原潜や対艦弾道ミサイルの開発など、「遠洋展開能力の強化」に注力している点を重視し、インドにとって現実的な脅威が迫っていることを強調した。中国がインド洋沿岸国で展開する「真珠の首飾り」と呼ばれる海洋拠点づくりについては、2月に運営権が中国に譲渡されたパキスタン西部のグワダル港が軍