小型ロケット「イプシロン」の2号機が20日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付(きもつき)町)で打ち上げられる。低コストで効率的という特徴を維持しながら、打ち上げ能力を高めた強化型だ。進化した機体で需要の拡大を目指す。 効率化を実現イプシロンは小惑星探査機「はやぶさ」などを打ち上げたM5の後継機。日本が60年以上にわたって独自に開発を続けてきた固体燃料ロケットの伝統を受け継ぎ、2013年に初号機を打ち上げた。液体燃料を使う主力機のH2Aが大型衛星を搭載するのに対し、こちらは小型衛星用だ。 1段目は新規に開発せずH2Aの固体ロケットブースターを転用。2、3段目もM5の上段を活用し、開発コストを抑えた。多くの人手が必要だった打ち上げ前の点検を自動で行うほか、管制作業はパソコンを使ってわずか数人で行えるなど、打ち上げの大幅な効率化に道を開いた。 イプシロンを統括