現代のノマド(遊牧民)として季節労働の現場を渡り歩く女性を描き、米映画賞「ゴールデン・グローブ賞」の監督賞などを受賞した「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督(38)=中国出身=が、過去に中国を批判した発言が問題視された後、中国内の映画サイトで4月の上映予告が削除された。事実上の上映中止とみられる。香港メディアなどが14日までに伝えた。 ジャオさんは2月末、ドラマ部門の作品賞、監督賞の2冠を獲得。アジア系女性として初の監督賞受賞となった。 報道によると、受賞後、ジャオさんが2013年の雑誌のインタビューで、自分が反抗的な性格になった理由として「育った頃の中国は嘘であふれていた」などと語ったことがインターネット上で取り上げられ、「中国を侮辱した」などと非難が相次いだ。(共同)