岡山地裁で5日にあった刑事裁判で、法廷内の音声がSNS(交流サイト)に同時配信されていたことが6日、同地裁への取材で分かった。法廷内の撮影や録音は裁判所法などに基づき原則禁止されている。岡山地裁は公判を一時中断し、傍聴人が配信したとみて確認作業を進めたが、特定には至らなかった。 配信されていたのは、偽造した運転免許証でレンタカーを借りたとして詐欺罪などに問われた被告の初公判。地裁によると、外部から情報提供があり、ツイッターの音声サービス「スペース」で被告人質問の音声が配信されているのを職員が確認した。 法廷では当時、複数人が傍聴。公判の中断後、裁判長は録音などの行為をやめるよう警告するとともに、職員はスマートフォンを持っているかを確認した上で一人一人に声かけをした。 被告の弁護人は「裁判は公開されているとはいえ、インターネット上でみだりに配信され、一種の娯楽のように捉えられるのは遺憾だ」と