(CNN) 米国防総省は25日までに、中国軍の戦闘機「殲(せん)10」2機が東シナ海上空で米海軍の偵察機EP―3に異常接近したと明らかにした。 米国防当局者がCNNに語ったところによると、異常接近が起きたのは23日。中国軍機2機のうち1機は米軍機の前方約90メートルまで接近し、米軍機は回避行動を強いられた。 国防総省の報道官によれば、この戦闘機は米軍機の下方を高速で通過した後、速度を落として前方に接近。米軍機の衝突回避システムが作動し、操縦士も衝突を避ける操作を余儀なくされたという。 同報道官は「通常なら安全に振る舞う中国軍としては異例の行動だ」と述べた。 現場は中国本土から80カイリ(約150キロ)ほどの公海上空。中国は東シナ海上空のほぼ全域に防空識別圏(ADIZ)を設定しているが、米国はこれを承認していない。 東シナ海上空では今年5月、中国軍の戦闘機が米軍機の真上を背面飛行する接近行為