リスペクト。それは誰もが求めてやまないものだ。 今年のロンドン・オリンピックでなでしこジャパンとU-23代表が見せた躍進のおかげもあって、今や日本のサッカーはオーストラリアやアジアの他国だけでなく、世界中からのリスペクトに値する存在となっている。 「日本は永遠に俺たちの影」と、オーストラリアのサポーターグループが巨大な横断幕を掲げたのは、2009年6月にメルボルンで行われた南アフリカ・ワールドカップ(W杯)予選の試合でのことだった。当時のオーストラリア人の大半は日本のサッカーのことをほとんど何も知らなかったが、ただこの国のサッカー界の歴史上最高の瞬間のひとつを思い出していただけだ。カイザースラウテルンで日本に3-1の逆転勝利を収めた、2006年ドイツW杯初戦のことである。 2007年アジアカップでは低調な戦いに終始し、最終的には準々決勝でPK戦の末日本に敗れたオーストラリアだが、それでもこ