スポルティーバ・新旧サッカースター列伝 第9回 GKの「破格のサッカースター」といえば、80年代後半から90年代に大活躍した、コロンビアのGKイギータだ。常識を覆した数々のプレーの裏には、何があったのだろうか。 ◆ ◆ ◆ <スコーピオン> 1995年9月6日、ウェンブリースタジアムで「スコーピオン」が披露された。 イングランド対コロンビアのフレンドリーマッチ、ジェイミー・レドナップのループシュートに対して、GKレネ・イギータはキャッチするかわりに足で蹴り返した。 通常のGKがやらないプレーの数々で、ファンを喜ばせたイギータ 少し前方へ飛び上がりながら、体を反らしてカカトで蹴った。空中でイギータの両腕は飛行機の翼のように左右に開かれ、サソリの尾のように持ち上げられた両足のカカトで見事にボールをヒットしていた。 「ウチには手でセーブできるGKがいるから、イギータは要らないよ」 イングランドの
![現在のルールにも影響を与えた常識外れのGK。イギータは自由を満喫した](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5cb2bc4a24a9f1895be9ec19b0b0eebdbb3d556c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fsportiva.shueisha.co.jp%2Fclm%2Ffootball%2Fwfootball%2F2019%2Fimages%2Fhiguita2.jpg)