東京電力が29日、福島本社をJヴィレッジ内に設置すると発表したことで、日本サッカー協会が目指したナショナルトレーニングセンター強化拠点としての復活が凍結される可能性が出てきた。日本協会は談話などを発表せず、広報担当者も「現時点で話せることはない」と言葉少なだった。 Jヴィレッジは日本代表などの合宿地として使われ、09年には文部科学省がサッカーの強化拠点に指定した。中高一貫のエリート選手育成校、JFAアカデミー福島も置かれた。 アカデミーは昨年の福島第1原発事故後、静岡県御殿場市に移った。日本協会の田嶋幸三副会長は昨秋、「福島に戻ることが前提」と撤退しないことを明言していた。今後は「3年、5年は帰れない」としていた見通しを変更し、完全移転を検討することにもなりそうだ。