気象庁は11日、噴火が続く小笠原諸島の西之島について、周辺6キロの海域に近づかないよう求める警報を発表した。同庁は3日、「入山危険」の警報で島に近づかないよう呼びかけたが、フジテレビのスタッフが島から50メートルまで接近したことを受け、改めて警戒を求めた。 フジテレビによると、情報番組の取材スタッフが3日、2隻の漁船に分乗して島周辺で撮影した。番組は8日夜に放送され、溶岩から水蒸気が上がる様子や噴火のごう音が流された。気象庁は放送を見て「かなり危険な行為」と問題視。距離を明示して警戒を求める必要があると判断した。 フジテレビ広報部は「事前に海上保安庁に届け出た上で、漁協などとも綿密に打ち合わせをして取材した」とコメントした。海保政策評価広報室は「事前に取材の相談はあったが、島の周囲に航行警報を出しており、危険だと警告して自粛を求めた」としている。