日本原燃の「使用済み核燃料再処理工場」(5月7日、青森県六ヶ所村で、読売機から) 原子力規制委員会は29日、日本原燃の「使用済み核燃料再処理工場」(青森県六ヶ所村)について、安全対策が新規制基準に適合していることを認める審査書を決定した。再処理工場は核燃料を再利用する国の政策「核燃料サイクル」の中核施設だ。審査合格により、1993年の着工から27年を経て、稼働に向けた手続きの大きな山場を越えた。 日本原燃は必要な工事を2021年9月までに終え、地元・青森県と六ヶ所村の了解を得て、22年1月に稼働させる計画を公表している。並行して規制委は工事計画を確認する別の審査を行うが、1年以上かかるとみられ、日本原燃は稼働目標の時期を遅らせる公算が大きい。 再処理工場は、原子力発電所の使用済み核燃料から複雑な化学処理を経てウランとプルトニウムを抽出する。計約1300キロ・メートルの配管でつなぐ主な建屋6