東京都調布市の住宅街に小型飛行機が墜落した事故で、事故機が離陸前にエンジンを最大出力近くまで上げる試運転「エンジン・ランナップ」を指定された場所で行っていなかったことが1日、目撃証言で分かった。事故は2日で発生から1週間。警視庁調布署捜査本部や運輸安全委員会は、飛行前の安全確認が十分だったかや機体トラブルの有無などを中心に調べを進めている。 国土交通省によると、小型機は出発前にエンジンの作動状況を確認することが航空法やメーカーのマニュアルで定められている。 調布飛行場では近隣への騒音被害防止のため、点検場所が指定されており、各機とも一時停止してエンジンをふかし、回転数が円滑に上がるかなどを調べる。 関係者によると、死亡した川村泰史機長(36)は飛行場側との交信で「自分たちはエンジン・ランナップが済んでいるから、直接ランウェイ(滑走路)に向かいたい」と告げ、駐機場から滑走路に向かう途中にある