小野寺五典防衛相は25日午前の記者会見で、7月23日に期限が切れるアフリカ東部ソマリア沖での海上自衛隊の海賊対処活動を1年間延長する方針を明らかにした。同月5日に閣議決定する。 防衛省によると、ソマリア沖やアデン湾での海賊事案の発生件数は、2011(平成23)年が237件にのぼったが、2013(同25)年は5月末までで7件へ大幅に減少した。各国のパトロールや、民間武装警備員を同乗させる船が増えたことが奏功しているという。 海自は護衛艦2隻とP3C哨戒機2機を海賊対処に派遣、護衛艦は対象船に付きそう形で警護してきた。ただ発生海域の広範化などに対応するため、今年12月以降は2隻のうち1隻を米豪など他国との連合任務部隊に参加させ、特定海域にとどまって監視する「ゾーンディフェンス」に運用を切り替える。
アラビア海で商船三井が運航するタンカーを襲撃したとして、海賊対処法違反(運航支配未遂)の罪に問われた自称ソマリア人のマハムッド・アデッセイ、アブデヌール・アリ両被告(いずれも年齢不詳)の裁判員裁判の公判が28日、東京地裁であり、検察側はそれぞれに懲役12年を求刑した。 同法を適用した事件の論告・求刑は初めて。 検察側は論告で「報酬欲しさに海賊に加わり、身代金目的でタンカーに侵入して発砲するなど、非常に危険で悪質だ」と述べた。 起訴状によると、2人は2011年3月5日夜、他の仲間2人とともに、商船三井運航のバハマ船籍タンカーに侵入。船長ら乗組員24人を自動小銃で脅すなどして、タンカーを運航させようとしたとされる。
政府は、アフリカ東部のジブチに、自衛隊初の本格的な海外活動拠点を6月1日に開設する。 ソマリア沖で実施中の海賊対策の強化が当面の目的で、今後は中東・アフリカ地域で行う自衛隊の国際貢献の拠点とする方針だ。航空機の駐機場や整備用格納庫など、ほぼ恒久的な施設を保有し、自衛隊にとって事実上初めての“海外駐留基地”となる。米国はテロ対策などで同地域を重視しており、日米同盟の強化につなげる狙いもある。 ジブチは、ソマリア沖のアデン湾に面し、アラブ諸国とアフリカ諸国の間に位置する。自衛隊が現在行う海賊対策の警戒・監視活動の拠点となっている。 ただ、自衛隊は現在、首都ジブチ市にある米軍基地に約2年間間借りしており、今後も活動の長期化が予想されることから、政府は、自前の拠点が必要だと判断した。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く