【北京=三塚聖平】中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は7日の記者会見で、インドのモディ首相がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世に電話で誕生日の祝意を伝えたことに対し「言動を慎み、チベット問題を中国の内政干渉に利用することを止めるべきだ」と批判した。チベット自治区について「中国の内政で、いかなる外部勢力の干渉も許さない」との考えを示した。 趙氏は、ダライ・ラマ14世について「宗教を装って反中分裂活動に従事する政治亡命者だ」と主張した上で「どの国であろうとも公的な人間が、いかなる形であれ接触することに、中国は断固として反対する」と反発した。 ダライ・ラマ14世は6日に87歳の誕生日を迎えた。中印関係は2020年、チベット自治区とインド北部ラダック地方にまたがる係争地で両軍が衝突したことを契機に急速に冷え込んでいる。