世界経済フォーラムが2019年末に発表したジェンダー・ギャップ指数で、日本は153カ国中、過去最低の121位となった。下落する一方の日本に今、何が必要なのか。認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)の上野千鶴子理事長に話を聞いた。 ――ランキングは18年の110位から大きく下がりました。 「悪化したのではなく、変化しなかったのです。諸外国が大きく男女平等を推進している間、日本は何もしなかった。だから結果として順位を下げたのです」 「国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)が日本に出す勧告がいい例です。選択的夫婦別姓などを早くから指摘されているのに何もしない。選択的夫婦別姓の導入はコストがゼロで効果が出せる施策なのにそれでもやらない。政権与党に本気で変える気がないからです」 ――女性活躍推進法などの法整備は進みました。 「罰則規定がないので実効性がありません。例えば、候補者がで
ペットボトルの清涼飲料がワンコイン。しかも、そのワンコインが10円玉1コという、太っ腹な商いをしている自販機が大阪にある。その自販機があるのは、大阪市福島区玉川3丁目にある「大阪地卵(おおさかじらん)」という食品卸を営む会社の前。自販機の運営と商品の補充も、この会社が行っている。こんな衝撃の値段で売って、大丈夫なのだろうか。謎に挑むべく、社長の釜坂晃司さんに、お話を伺った。 【写真】これが…激安「10円」の理由です 10円で売って採算は取れているのか?…疑問をストレートにぶつけると、 「取れるわけがないじゃないですか(笑)」 やっぱり、そうか。 では、なぜ10円で販売しているのだろうか。 「賞味期限が1~2カ月前まで近づいてきた商品は、そのまま売れ残ってしまうと商品価値がなくなります。すると処分しなくてはならない。処分するにもお金がかかるわけです。だったらたとえ10円でも、売ったほうがいい
第二次世界大戦で奇跡の生還を遂げ「戦艦大和の語り部」として講演活動などをしてきた八杉康夫氏が1月11日広島県福山市内で死去した。92歳。誤嚥性肺炎だった。 著書『戦艦大和最後の乗組員の遺言』(2005年 ワック)は筆者の手になる聞き書きである。その生涯と言葉を振り返りたい。 八杉氏は福山市の豆腐店に生まれた。1943年、「街を颯爽と歩く水兵さんにあこがれて」15歳で海軍に志願。秀才の集まる横須賀砲術学校を2番で卒業。17歳で憧れの大和乗務員に抜擢された。 担当は艦橋最上部での敵機の偵察。「司令官ら偉い人たちの居る場で狭い階段で最敬礼の連続でした」。 敗色濃厚となった1945年4月7日、「天一号作戦」と呼ばれる沖縄海上特攻に呉港から出撃する。「温存されていた大和を使わないまま敗戦になれば国民の批判を受けることを軍部は恐れたのです。燃料は片道分と言われましたがそれは嘘で、十分に積んでいたはずで
今年のアカデミー賞でノミネートされた俳優のうち非白人だったのは映画『ハリエット』で実在の奴隷解放運動家ハリエット・タブマンを演じたシンシア・エリヴォだけ。監督賞の候補は男性が占めた。多様性の欠如を指摘する声が上がる中、候補を決める映画芸術科学アカデミー会員で人気作家のスティーヴン・キングが正反対の発言をしている。キングはTwitterに「作家として私が候補を選べるのは最優秀作品賞、脚色賞とオリジナル脚本賞の3つだけだ。俳優や監督たちに適用される多様性の問題に私は直面していない」と投稿。「芸術において多様性を考慮したことは私は一度もない。クオリティだけだ。それ以外は間違った行為だと私は思う」。 さらにキングは「芸術家、クリエイティブな人間として最も重要なのは、性別や肌の色、志向に関わらずみんなが確実に同じチャンスを与えられることだ。現在そういう人たちは非常に過小評価されている。それはアートの
【AFP=時事】イランの女子選手として初の五輪メダリストとなったキミア・アリザデ(Kimia Alizadeh)が11日、母国を完全に離れたことを発表し、スポーツを政治に利用して選手を辱める母国の制度の「偽善」を批判した。 【写真】乗客乗員176人全員が死亡したウクライナ機撃墜の事故現場 現在21歳のアリザデは、2016年リオデジャネイロ五輪のテコンドー女子57キロ級で銅メダルを獲得している。 そのアリザデは、イランがウクライナの旅客機を誤って撃墜し、乗客乗員176人全員が死亡したことの波紋が広がる中、インスタグラム(Instagram)で「こんにちはか、さようならか、それともお悔やみか、何から始めるべきでしょうか」と切り出し、イランの政治制度の「偽善」や「うそ」「不正義」「おべっか」を批判した。 さらにアリザデは「イランには、私のように抑圧された中で選手を続ける女性が大勢います」と当局に
【AFP=時事】香港と台湾、オーストラリアで中国のスパイ活動に関わっていた男性がオーストラリアへの亡命を希望し、中国の政治干渉活動に関する膨大な情報を豪当局に提供していたことが分かった。豪メディアが23日、伝えた。 【写真】「中国当局から拷問受けた」 在香港英総領事館元職員が証言 豪メディア大手ナイン(Nine)系列の複数の新聞によると、亡命を希望しているのは、「威廉王(William)」こと王力強(Wang Liqiang)氏。王氏はオーストラリアの防諜(ぼうちょう)機関に対し、香港で活動する中国軍の情報将校の身元と、香港と台湾、オーストラリアで行われている活動の内容と資金源に関する詳細な情報を提供した。 王氏自身も、香港と台湾、オーストラリアのすべてで、潜入工作や妨害工作に関与していた。任務の中には、中国本土に移送され、反体制的な書籍を販売した容疑で尋問を受けた書店関係者5人のうち1人
どちらも戦国時代の戦術の研究に役立つ史料と期待されるが、この2人の書状よりも歴史的価値が高いとされるのが、室町幕府の2代将軍・足利義詮が配下の仁木義長に宛てた書状である。 朝廷が2つ並立した南北朝時代。初代将軍の足利尊氏と並立状態を終わらせた3代将軍義満の間に挟まれたせいで、つなぎ程度に扱われがちな2代義詮だが、前述した山田教授は義詮の書状を評してこう述べている。
(福島 香織:ジャーナリスト) 2019年11月9日はベルリンの壁崩壊から30年目。あの東西の激しいイデオロギー対決が終焉するまでの困難と多くの犠牲に世界が思いを馳せていたころ、極東で新たなイデオロギー対立の炎が燃え盛っていた。香港デモである。 【写真を見る】警察に囲まれて袋叩きに遭う香港デモ参加者。 11月8日、初めてデモの参加の最中に犠牲者が出たことが公式に確認された。デモ参加者の間で警察の暴力に対する怒りが渦巻き、翌9日は犠牲者の追悼のためにより大規模なデモに発展した。 犠牲者は香港科技大学の22歳の男子学生だった。5日、軍澳の近くで警官隊の催涙ガス弾に追われて駐車場の3階から2階に転落。脳内出血、骨盤骨折で重体となり搬送先の病院で死亡した。警察は警察側に責任はないとしているが、救急車の到着が警察の妨害で少なくとも20分遅れており、香港科技大学の学長は第三者による死因調査と情報公開を
11月4日、タイで開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)関連の首脳会議で、約1年ぶりに11分間の“対話”を行った安倍晋三首相と文在寅大統領。この日の面談は、文大統領が控え室で安倍首相に突然、「ちょっと座って話しましょう」と声をかけたことで始まった。両首脳は空いていたソファで言葉を交わしたが、韓国側は今回、日本側への事前の根回しを一切していなかったという。 【写真】日韓決裂の“ターニングポイント”を綴った岩田明子NHK解説委員 面談について、韓国政府は「非常に友好的だった。懸案は対話を通じて解決すべきだという原則を再確認した」と説明したのに対し、日本政府は「2国間の問題(徴用工問題)に関する、日本の原則的立場をしっかりと伝達した」と発表。双方の温度差が改めて浮き彫りになった形だ。 なぜ日韓関係はここまで悪化したのか。安倍首相を最も知る記者と言われる、岩田明子NHK解説委員が 「文藝春秋」1
● 戦略特区WGをめぐる 野党の情けない大騒ぎ 私は本来、同じ話を何度も書くのは好きではないのですが、あまりにひどい政治の現実を多くの方に知っていただくためにも、前回の記事の続きを書きたいと思います。 【ツイッターのキャプチャほか、画像はこちら】 前回の記事で、国民民主党の森ゆうこ議員による国家戦略特区を巡る疑惑の追及のやり方がいかにひどいかを説明しました。国会での発言の責任を問われないという憲法第51条の免責特権を駆使し、NHKが全国中継する国会の予算委員会で、毎日新聞が報じた疑惑に関する事実誤認の記事、しかも毎日新聞自身が裁判で内容を事実上否定した記事を、そのままパネルにして提示し、特区WG座長代理の原英史氏に対する事実無根の誹謗中傷を展開したのです。 ちなみに、原氏はいくら名誉を毀損されても、憲法第51条があるので森議員を訴えることができません。そこで、原氏や私を含む有志で森議員への
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く