ラムザイヤー論文の撤回を要求している歴史家グループの1人、エイミー・スタンリーが書いたエッセイ『On Contract』の問題点を指摘したい。 このエッセイにおいてスタンリーは、インドネシアで起きたスマラン慰安所事件(注)のような拉致強姦が韓国でも日本軍によって広く行われていたのだと、確たる証拠もあげずに読者に信じ込ませようとしている。 注: 1944年2月、南方軍管轄の第16軍幹部候補生隊が、オランダ人女性35人を民間人抑留所からジャワ島のスマランにあった慰安所に強制連行し強制売春させ強姦した事件。戦後、国際軍事裁判所において当該軍人や軍属に有罪が宣告され、数名は死刑に処された。 しかし、スマラン慰安所事件の前後の状況をちゃんと見れば、現地女性を拉致して”慰安婦”にする意図が日本の軍部に組織としてはなかったことが逆に明確になるのだ。 (1) 吉見義明の『従軍慰安婦』には、軍司令部は慰安所
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