先日児童労働問題に取り組んでいるNGOの方からコメントをいただいた(id:kaikaji:20060528#c1153979501以下)。 繰り返して書いてきたように、僕自身はいわゆるスエットショップと呼ばれる途上国における低賃金労働の問題を考える際には、グローバル経済と途上国国内に働く市場経済のロジックをまず考慮したうえで、それと矛盾しない形で適切な政策あるいは援助とはなにかを考えるべきだと思っている。別に市場経済のロジックに「従うべきだ」と主張しているわけではなくて、「それは無視できないよ」ということをわかって欲しいわけだ。 ただ、こういった経済学的な議論のいわば表面的な「冷たさ」に感情的な反発を抱いてしまう人々がいることも経験的によくわかっている。そういった反発が、経済学や経済学者全般に関する不信感につながりかねないとしたらとても残念なことだ。なんとか生産的な「対話」を行う方法はない