今日の日経は「法人減税など大胆改革見送り」とあって、相変わらずだね。異次元の金融緩和によって、円安で企業収益が伸び、株価は急上昇している中で、もし、法人減税をしたら、バブルへのブレーキを外すことになる。高収益の下で納税を減らしたければ、設備投資をするのが一番だが、法人減税は、そうしたインセンティブを殺いでしまう。主張すべきは、法人減税でなく投資減税だろう。 また、お得意の財政再建論はどうなったのか。景気回復に伴い、長期金利が上昇すれば、国債の支払金利は増すが、他方で利子課税と法人税によって税収増となり、相殺される構造となっている。ここで法人減税で穴を開ければ、財政赤字拡大のリスクを生み、金利上昇の悪循環が起こりかねない。スウェーデンでは法人税は低いが、利子課税は25%と高い。良いとこ取りはできないのだ。 「設備投資を年70兆円に」という目標に対する分析がないのも気になる。2012年度の民間