東京電力福島第1原発事故の「収束・廃炉」作業は今年、汚染水問題で大きく揺れ続けました。汚染水漏れ対策、始まった4号機での燃料棒取り出しなど本格化する廃炉作業で東電が11月に打ち出した作業員確保のための「(危険)手当増額」。しかし現場では東電、元請け(多重下請け)の間で深刻な不協和音が噴出しています。(山本眞直) 東電福島第1原発の有力元請けの一つ、株式会社「宇徳」(本社・横浜市)の福島事業所が作成、関係者に配布した文書が波紋を広げています。「お知らせ」と書かれたA4判1枚の印刷物にはこうあります。 「当社は、右報道の内容が事実と異なることから、東京電力殿に対し、東京電力殿があたかも一日一万円の手当を支払っているとも思わせる発表に説明を求めると共に従事者に分かり易く、且つ明瞭な回答が出来る為の説明資料の提出を求めています」 冒頭の「右報道」とは、同文書とあわせて配布された地元紙、福島民友(1