安保法制懇の報告書の提出を受けて、6月15日午後6時から行われた安倍首相の記者会見を見た。安倍首相は、憲法というものを全く理解していないことが分かった。憲法9条の意味も、全く分かっていないようだ。憲法改正を主張する安倍首相だが、そもそも憲法をほとんど理解していないことを自白してしまった。憲法を正しく理解していない者に、勝手に憲法を改正されたのでは、いったいどのような憲法ができるのだろうか。 安倍首相が「集団的自衛権の行使に関する、これまでの憲法解釈を変更する必要がある」として挙げたほとんどの事例や理屈は、これまでの政府や憲法学者の憲法9条の解釈として、ほとんど解決済みの問題ばかりである。安倍首相が「こんなことができないとしたならば、あまりにも不条理ではないですか」と一々例を挙げて言ったことなど、そもそも、憲法9条の問題ではないことばかりなのだ。 集団的自衛権の行使に関するこれまでの政府解釈