昆虫食しか売っていない自動販売機が全国的にじわじわ増えているという。確かに東京でも渋谷区の住宅街で「昆虫食はじめました」というのぼり旗と自販機を見たことがある。実際、複数の企業が昆虫食を扱う自販機の設置台数を増やしている。 1991年に発表された「食用及薬用昆虫に関する調査」によると、日本でも60年ごろまでは、55種類の昆虫が食べられていたという。しかし、85年には6種類までその数を減らした。現在は養殖ではあるものの、少しずつ食用の昆虫の種類が増えているという。 昆虫食について「食料危機を救う」「未来のスーパーフード」「高たんぱく」などの文脈でメディアで目にする頻度は増えたような気もする。なぜ昆虫食自販機が全国的に増えているのか、実際に自販機を運営する事業者に話を聞いてみた。 飲料系自販機ビジネスの限界 コインロッカーを設置する事業を手掛けるティ・アイ・エス(東京都台東区)は、全国6カ所で