「倫理的理由やその他の理由があるにせよ、遺伝子組み換え作物栽培に反対する動きは、もはや容認すべきではありません」英国政府最高科学顧問ジョン・べディントン博士は警告する。彼の主張によると、世界は今、破滅的な状況に向かっており、今後20~30年で大々的な食料不足と世情不安が起こるかもしれない。この警告は北アフリカでの食料暴動が起こり、食料価格高騰に対する世界的な懸念が高まる中、発せられたものだ。 「数々の重要な要因によって世界が変わりつつあります」と人口生物学の専門家であるベディントン博士は述べる。「世界人口は毎月600万人ずつ増加しており、2050年には90億人に上るでしょう。また2030年には人口の60%以上が都市で暮らすようになり、作物栽培や畜産業には携わっていないでしょう。それに加えて人々はより裕福になりつつあり、更に多くの食料にお金を払うことをいといません」 ベディントン博士が言うに