[ 2009.12.22 ] こんな本を待っていた! そう思わされるのが、この本、石井淳蔵・向山雅夫編著による『小売業の業態革新』(中央経済社 2009年)である。経営書出版社の雄、中央経済社が満を持して放つ『シリーズ流通体系』全5巻の第1巻でもある。 ちなみに他の巻は、第2巻が『流通チャネルの再編』、第3巻が『小売企業の国際展開』、第4巻が『地域商業の競争構造』、第5巻が『日本の流通政策』という、最近では例のない充実のラインナップなので、ぜひ通読をお勧めしたい。 1 本書の流れ 本書『小売業の業態革新』を手に取って眺めると、帯のキャッチから意欲が伝わってくる。大きく「『流通学』誕生」、つづいて 日本における代表的な小売業態を取り上げ、その歴史的な生成過程に着目しつつ、業態(ビジネスモデル)が誕生して社会に定着し、発展・進化していく機制を解明する とある。ではそれを現す内容は? と目次を開