「あまりに一瞬で何が起きたか分からなかった。最後まで一生懸命泳いでいたのに…」。4日、新潟県上越市にある上下浜の海岸で上田市と長野市の計5人が死亡した水難事故。子どもたちの親族で、現場で事故を目撃した女性は同日夜、日詰陸君(9)、漣ちゃん(6)が搬送された上越市内の病院で遺体と対面し、声を詰まらせた。 陸君らは、死亡した上田市岡の会社員平田優一さん(38)のおい。一行は計8人で、日帰りの予定で午前9時半ごろに上田市を車で出発した。上越市内で遊んだ後、帰る途中で海に寄ったという。大人たちは少し離れて見守り、平田さんの長女紅羽(くれは)ちゃん(6)を含め、亡くなった子ども3人は波打ち際で追いかけっこをしたりして遊んでいた。 大きな波が襲ったのは突然。3人はほぼ同時にさらわれた。平田さんが手をつないでいた長男(2)を置き、服を着たまま海へ。3人の母親2人が大声で叫び、波間に見えていた陸君のオ