日経レストランに人気コラム「喝」を連載するワタミ渡邉美樹社長が、「名ばかり管理職」の店長問題で揺れる外食業界について、「これまでの議論は全くナンセンス。僕は考え方が全く違う」と思いの丈を語った。 ――今年1月、東京地裁が日本マクドナルドに店長への残業代支払いを命じました。その後、管理職としての権限や待遇がない「名ばかり管理職」なのに残業代がもらえないのはおかしいという流れが加速し、店長を管理職から外し、残業代を支払う動きが広がっています。どう思いますか。 「簡単に言えば、会社は実際には管理職としての権限がない人を管理職(店長)にして、何とか残業代を払いたくない。しかし、それでは店長がかわいそうだから、残業代は払わないといけない。この問題の本質はそういうことでしょう。 しかし、考え方がそもそもおかしい。なぜなら、こういう議論の根底には、仕事は時間とお金をやり取りすることであり、働いた時間