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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (6)

  • 「ひので」が太陽極域磁場の反転をとらえた

    【2012年4月19日 国立天文台】 最近少しずつ活動が活発化してきている太陽。衛星「ひので」が両極域の磁場を観測したところ、北極の磁場はほとんどゼロの状態に近づいていることが発見された。北極磁場は間もなくマイナスからプラスに転じると予想される一方、南極磁場は変化を見せておらずプラスのままであることもわかった。 太陽の極域磁場のようす。オレンジはマイナス、水色はプラスの磁場を表す。北極ではマイナスからプラスへ反転しつつあるが、南極はプラスのままであることがわかる。クリックで拡大(提供:JAXA/国立天文台) 太陽は平均11年の周期で活動の極大と極小を繰り返している。現在は徐々に活動が上昇してきているところで、来年5月ごろに極大を迎えると予想されている。極大期には黒点数が最大になり、また太陽の南北両極の磁場がほぼ同時に反転する。たとえば1997年には北極がプラスの磁場、南極がマイナスであった

  • 地球の酸素、23億年前の気候変動時に急増していた

    【2011年10月21日 東京大学】 地球上のほとんどの生物に欠かせない酸素。その酸素がいつから地球大気に存在していたのかというのははっきりしていなかったが、どうやら23億年前、全球凍結から温暖期に移行する際に急増したことがわかった。酸素が必要な生物誕生の環境を探る上で重要な発見となりそうだ。 分析対象となった氷河性堆積物。左に埋まっている赤い石はドロップストーンと呼ばれるもの。クリックで拡大(提供:東京大学) 氷河期中と氷河期後のイメージ。氷河期が終わり酸素が増えると陸からオスミウムや栄養塩が供給され、海洋では光合成活動が活発化する。オスミウムイオンは沈殿し、海底に堆積岩として固定される。クリックで拡大(提供:東京大学) 現在地球大気の21%を占める酸素は、地球誕生時からずっと存在していたのではなく、あるとき突然増えたことがこれまでの研究でわかっていた。特に約20〜24億年前に急激に増え

  • 炭素物質「グラフェン」を初めて宇宙で発見

    【2011年8月18日 NASA/アメリカ国立光学天文台】 炭素の新素材と言われるグラフェンが初めて宇宙空間で見つかった。地球生命の素にもなっている炭素物質が自然の宇宙空間でどのように作られかを探る鍵となりそうだ。 惑星状星雲とグラフェンのイメージ図。左下はサッカーボール状のC60のイメージ。クリックで拡大(提供:IAC; original image of the Helix Nebula (NASA, NOAO, ESA, the Hubble Helix Nebula Team, M. Meixner, STScI, & T.A. Rector, NRAO.)) 多数の炭素原子が網目のように結びつき、この網が中空の立体構造を作った分子を「フラーレン」と呼ぶ。60個の炭素原子がサッカーボール状に結合したC60やラグビーボール形状のC70は、2010年7月に今回と同じ赤外線天文衛星「スピ

  • 欧州宇宙機関が10年後のミッション候補を発表

    【2011年3月1日 ESA】 欧州宇宙機関(ESA)が2020〜2022年に開始する宇宙探査ミッション4候補が選定された。今後、審査を経て実施ミッションを決定する。 欧州宇宙機関(ESA)が2020〜2022年に打ち上げる中規模ミッションの候補4つを選定した。2010年7月の応募に寄せられた47件のミッション提案を宇宙科学諮問委員会が科学的意義から評価し、それに基づいてしぼったものだ。今後さらに実現性などを審査し実施ミッションを決定する。 4つのミッション候補は以下の通り(和名は暫定訳)。 系外惑星特性観測衛星(EChO): 系外惑星の大気調査に特化した初のミッション。太陽と反対側にあるL2ポイント(注1)を周回しながら、系外惑星の大気組成・温度・光反射率を観測し、内部構造を調べる。惑星の形成進化や、生命に適した環境についての知見を得る。 X線タイミング大型望遠鏡(LOFT): ブラック

  • 初めて分析された「スーパーアース」の大気

    初めて分析された「スーパーアース」の大気 【2010年12月6日 CfA】 巨大地球型惑星「スーパーアース」の大気が初めて分析された。その結果、大気はひじょうに厚く、成分の5分の1ほどが水蒸気である可能性が示された。 系外惑星GJ 1214bは、地球と比べると半径が約2.6倍、質量が約6.5倍あり、系外惑星の中でも巨大地球型惑星「スーパーアース」と呼ばれる種類に属する。中心星までの距離は200万km(地球―太陽間の約70分の1)、公転周期は38時間だ。その中心星GJ 1214は、へびつかい座の方向約40光年の距離にある暗い星で、地球から見てその中心星が太陽の位置にあったとすると、太陽の300分の1の明るさしかない。 米・ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのJacob Bean氏らの研究チームは、地球から見てGJ 1214bが中心星の前を通り過ぎる(トランジットの)際、中心星から届く

  • 「はやぶさ」最期の輝きは“中秋の名月”を超える明るさ 衝撃波音も公開

    大川拓也氏がとらえた再突入時の動画の一部を並べたもの。クリックで拡大(撮影:大川拓也氏) 飯島裕氏がとらえた大気圏再突入時の「はやぶさ」。クリックで拡大(撮影:飯島裕氏) 国立天文台の渡部潤一氏をはじめとする研究グループは「国立天文台はやぶさ観測隊」として地上観測チームを編成し、今年6月13日にオーストラリアのクーパペディ近郊で「はやぶさ」の大気圏突入の様子を観測した。 どのような物質がどのような軌道で地球に飛び込むかがあらかじめわかっている「人工流星」現象を観測することは、流星や火球などの自然現象の観測結果からその構造や組成を推定するための鍵となる。 満月級を超える明るさだった、「はやぶさ」体の発光 大気圏に再突入した「はやぶさ」探査機体は流星となって発光し、分裂しながら複数回にわたって爆発的に明るくなった。 爆発時の明るさは、国立天文台の地上観測チームが用意していたほとんどの装置に

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