九州電力が開催した「お客さまとの対話の会」について 名城大学教授・弁護士(元九州電力第三者委員会委員長) 郷 原 信 郎 3月14日、九州電力は、一連のやらせ問題からの信頼回復を目的として、福岡市内で「お客さまとの対話の会」を開いた。 九州電力第三者委員会報告書の中の「経営トップを中心とする会社幹部が、電気利用者等の消費者、ステークホルダーと直接対話を行う場を設け、今回の賛成投稿要請及び事後対応を真摯に反省した上で今後透明な企業活動を徹底する方針を明確に表明する「企業活動透明化宣言」を行うこと」という提言の実行として開かれたものとのことである。 しかし、そこで会社側の説明は、九州電力にホームページに掲載されている「信頼回復に向けての取組み」を内容とするものである。それが、第三者委員会報告書が指摘する「原発立地県である佐賀県知事と九州電力との不透明な関係に基づく原発問題への対応」という問題の