地球温暖化という問題があることは多くの人が知っているが、それが社会のいろいろな問題のうちで重要だと考えている人はあまり多くないようだ。 これは、いろいろな意味で無理もないことだと思う。 まず、用語の問題がある。「地球温暖化」と表現すると、地球全体の温度が一様に上がることを想像しやすいが、想定されている上昇量、たとえば2℃は、人がローカル・短期間に感じる温度差としては大きくない。また寒冷化よりもよいことと感じられるかもしれない。他方「気候変動」「気候変化」はエルニーニョ現象をはじめとする自然変動を含み、そちらが主だと思う人が多いと思う。「全球平均地上気温の上昇を代表的な症状とする複雑な気候の変化」をうまく代表できる用語がないのだ。 ちなみに、英語圏の用語の使われかたの変遷を、Google Ngram Viewerで見てみた。これはGoogle Booksでディジタル化された本を、発行年別に分