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ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (14)

  • 太陽エネルギーを駆動力として二酸化炭素を取り込む新手法を開発-二酸化炭素の資源化に期待-

    2012年11月20日 村上正浩 工学研究科教授、石田直樹 同助教、島康宏氏(同博士後期課程)らのグループの共同研究で、太陽光のエネルギーを駆動力として利用して、二酸化炭素を基的な有機化合物であるアミノケトンに導入する新しい有機合成手法が開発されました。 成果は、2012年11月6日付の独国化学会誌「Angewandte Chemie」に掲載されました。 概要  研究チームは、太陽エネルギーを駆動力としてアミノケトンに二酸化炭素を取り込み、環状炭酸エステルを合成する新手法を開発しました。成果は、太陽光を駆動力として有機化合物に二酸化炭素を取り込むための基礎的な方法論を提案・実証したものです。この方法論をさらに押し進めることで、二酸化炭素を炭素資源として活用することができるようになるものと期待されます。 背景  現代社会は化石資源や原子力に由来するエネルギーに依存して発展してきまし

    太陽エネルギーを駆動力として二酸化炭素を取り込む新手法を開発-二酸化炭素の資源化に期待-
  • 世界最高耐圧のトランジスタの開発に成功 ~耐圧二万ボルトの炭化珪素(SiC)バイポーラ・トランジスタ~

    須田淳 工学研究科准教授、木恒暢 同教授、三宅裕樹氏(同博士課程修了)、奥田貴史 同修士課程学生、丹羽弘樹 同修士課程学生のグループは、SiC(炭化珪素)半導体を用いて、世界最高となる2万ボルトの電圧に耐えるスイッチング素子、バイポーラ・トランジスタを作製することに成功しました。 研究成果は、10月に刊行された米国電気電子学会(IEEE)の論文誌Electron Device Letters(EDL)11月号に掲載されました。 概要  電力の送電、変電設備には2万ボルトを超える超高耐圧の半導体素子が必要となりますが、現在使用されているSi(珪素:シリコン)では材料の性質(物性)に起因する制約のため、6千~8千ボルト程度の耐圧が限界です。SiCはSiより絶縁破壊や熱に強いという特長を有しており、次世代の超高耐圧半導体素子材料として世界的に注目されています。 学は、SiC半導体研究の世界

    世界最高耐圧のトランジスタの開発に成功 ~耐圧二万ボルトの炭化珪素(SiC)バイポーラ・トランジスタ~
  • ありふれたセラミックスが大量の水素を取り込んだ!-革新的水素材料への期待-

    坂口辰徳 工学研究科物質エネルギー化学専攻大学院生(博士後期課程)、辻吉廣 同博士研究員(現所属:物質・材料研究機構)、小林洋治 同助教、陰山洋 同教授と高野幹夫 物質-細胞統合システム拠点特定教授らは、金廷恩 高輝度光科学研究センター副主幹研究員らと共同で、半世紀以上前から半導体産業を支えてきたセラミックス材料が、大量の水素を取り込む能力があることを発見しました。 この研究成果は、英国科学誌「ネイチャーマテリアルズ(Nature Materials)」誌(ロンドン時間4月15日電子版)で公開されました。 研究の概要  チタン酸バリウム(BaTiO3)(図左)は、1940年代に初めて合成されて以来、あらゆる電子機器に使われている誘電体材料です。陰山教授らは研究に先立ち2007年に、水素化物を利用した低温合成法によって、長年不安定であると考えられてきた鉄の局所構造を実現し、ネイチャー誌に

    ありふれたセラミックスが大量の水素を取り込んだ!-革新的水素材料への期待-
  • 放射能汚染物保管用に震災ガレキ再生コンクリ容器と超重量コンクリ容器を開発-福島県内の放射能汚染土を用いた実験で性能実証-

    これまでの経緯 昨年3月11日に発生した東日大震災は我が国に大きな惨状をもたらしました。またその後、福島県で発生した原発災害は、現在でも多くの課題を残しています。このような中、荒木准教授は、パリーク・サンジェイ 日大学工学部准教授、藤倉裕介 フジタ技術センター主任研究員らとともに研究委員会を昨年7月に立ち上げ、昨年10月には福島県郡山市の日大学工学部においてシンポジウムを開催し、地域住民とのディスカッション、現地土砂の汚染度評価、コンクリ容器の開発を継続して実施してきました。 開発したコンクリ容器の特徴 現在、我が国では東日大震災で大量に発生したガレキ処理が大きな問題となっています。研究委員会はガレキ処理の一助となることを目指して、ガレキの中でも大きなウエイトを占めるコンクリガラの再利用技術として、コンクリガラを粉砕してできる再生骨材を用いた再生コンクリ容器(写真1・右)を開発し

    放射能汚染物保管用に震災ガレキ再生コンクリ容器と超重量コンクリ容器を開発-福島県内の放射能汚染土を用いた実験で性能実証-
  • 室温付近の広い温度範囲で電圧による磁力のスイッチが可能に

    2012年3月20日 小野輝男 化学研究所教授、小林研介 同准教授、千葉大地 同助教、島村一利 同大学院生、河口真志 同大学院生、小野新平 電力中央研究所主任研究員、独立行政法人科学技術振興機構(JST)、日電気株式会社(NEC)の共同研究チームは、金属磁石の磁力を室温付近の100度程度の広い温度範囲にわたって電気的にスイッチすることに成功しました。 昨年、同チームの一部は、代表的な磁性金属であるコバルトの超薄膜に、固体絶縁膜を介して電圧を加えて、コバルト表面の電子濃度を変化させることで磁石の性質をもつ強磁性状態と磁石の性質をもたない常磁性状態を室温でオン・オフできることを明らかにしました。これにより、外部から磁界を加えたり、温度を変えたりすることなく、磁石の性質を電気的にしかもほとんど電流を流すことなく制御できるため、消費電力の極めて小さな磁気記録デバイスやコイルを用いない電圧駆動式の

    室温付近の広い温度範囲で電圧による磁力のスイッチが可能に
  • カニ殻から透明材料

    矢野浩之 生存圏研究所生物機能材料分野教授、Md. Iftekhar Shams 日学術振興会外国人特別研究員らの研究グループは、カニ殻から、フレキシブルで熱膨張の小さい透明材料を製造することに成功しました。材料は、カニ殻のナノ構造を利用した材料で、Roll to Roll プロセスで製造するフレキシブルディスプレーや太陽電池の透明基板への応用が期待されます。 研究成果は、2011年11月28日(英国時間)に英国王立化学会発行の雑誌 “Soft Matter”にオンライン公開されました。 研究の概要  カニやエビの殻は、鉄筋コンクリートの様な構造をしています。鉄筋は幅20~30ナノメートルの高強度、低熱膨張のキチンナノファイバーです。コンクリート成分に相当するのは、タンパク質や炭酸カルシウムです。 矢野教授らは、最初に、カニ殻から酸で炭酸カルシウムを、アルカリでタンパク質を取り除き(

    カニ殻から透明材料
  • 強磁性鉄酸化物の合成に成功~安価で強力な酸化鉄磁石の創製につながるか~

    2011年11月8日 林直顕 学際融合教育研究推進センター 次世代低炭素ナノデバイス創製ハブ拠点主任高度専門技術職員、高野幹夫 物質-細胞統合システム拠点特定拠点教授、陰山洋 工学研究科教授と、東京大学、日大学、物質・材料研究機構との研究グループは共同で、強磁性を示す鉄酸化物、立方晶ペロブスカイト型BaFeO3(三酸化鉄バリウム)の合成に成功し、ドイツ有力化学誌「アンゲバンテケミー(Angewandte Chemie, International Edition)」に論文が掲載されました。 掲載論文名「BaFeO3: A Ferromagnetic Iron Oxide」(和訳「BaFeO3(三酸化鉄バリウム):強磁性鉄酸化物」) 研究の概要 人類の知る最古の磁石は、鉄酸化物の一種である磁鉄鉱(マグネタイト、Fe3O4)でした。これに始まり、以降、おびただしい種類の磁性鉄酸化物が合成され

    強磁性鉄酸化物の合成に成功~安価で強力な酸化鉄磁石の創製につながるか~
  • 新しいポリマー電解質を開発 安全な高電圧リチウムイオン電池が可能に~コロイド結晶型固体ポリマー電解質を用い、室温で充放電可能なバイポーラ型高電圧リチウムイオン電池(6V駆動)を実現~

    ホーム 新しいポリマー電解質を開発 安全な高電圧リチウムイオン電池が可能に~コロイド結晶型固体ポリマー電解質を用い、室温で充放電可能なバイポーラ型高電圧リチウムイオン電池(6V駆動)を実現~ 新しいポリマー電解質を開発 安全な高電圧リチウムイオン電池が可能に~コロイド結晶型固体ポリマー電解質を用い、室温で充放電可能なバイポーラ型高電圧リチウムイオン電池(6V駆動)を実現~ 2011年9月29日 鶴岡工業高等専門学校 京都大学 佐藤貴哉 鶴岡工業高等専門学校教授、森永隆志 同助教、辻井敬亘 化学研究所教授、大野工司 同准教授らの研究グループの成果が科学誌「Advanced Materials」の電子版に掲載されました。 研究の背景  リチウムイオン二次電池は、様々な二次電池の中で最も高いエネルギー密度・高い出力を持ったものであるが、電解液として有機溶媒を用いているため、短絡、過充電時など、誤

    新しいポリマー電解質を開発 安全な高電圧リチウムイオン電池が可能に~コロイド結晶型固体ポリマー電解質を用い、室温で充放電可能なバイポーラ型高電圧リチウムイオン電池(6V駆動)を実現~
  • 室温で電圧による磁力のスイッチに成功~スピンデバイスの電気的制御手法に新たな道~

    千葉大地 化学研究所助教、小野輝男 同教授、小林研介 同准教授、島村一利 同大学院生らと日電気株式会社(NEC)の研究グループは、科学技術振興機構(JST)課題達成型基礎研究の一環として、金属磁石の磁力を室温で電気的にスイッチすることに世界で初めて成功しました。 磁性体のキャリア濃度を電気的に制御してその性質を制御する研究は、これまで主に磁性半導体などを用いて行われてきました。ごく最近、磁性金属においても同手法を用いて磁化方向の電圧制御などが報告されるようになってきましたが、磁石の性質そのものを電気的にオンオフさせることは難しいと考えられてきました。 今回、代表的な強磁性遷移金属であるコバルトの超薄膜に絶縁膜を介して電圧を加えて、コバルト表面の電子濃度を変化させることで磁石の性質をもつ強磁性状態と磁石の性質をもたない常磁性状態を室温でスイッチできることを明らかにしました。 これにより、外

    室温で電圧による磁力のスイッチに成功~スピンデバイスの電気的制御手法に新たな道~
  • 極低温の原子気体を用いて物質の新しい量子状態を作り出すことに成功~量子シミュレーター実現への道をひらく~

    高橋義朗 理学研究科教授、素川靖司 同大学院生らの研究グループは、日電信電話株式会社(以下 NTT)との共同研究で、レーザー光を用いて作成した人工の結晶の中に極低温の原子気体(図1)をとどめることで、これまで存在していなかった物質の新しい量子状態を作り出すことに世界で初めて成功しました。 研究成果は、極低温にまで冷却された原子の状態を非常に高い精度で制御、観測することを可能とするだけでなく、物質の性質を決める原理の解明に向けた量子シミュレーターの実現に大きな役割を担うことが期待されます。 なお、研究成果は、英国科学雑誌Nature Physics(ネイチャー・フィジックス)に8月1日(ロンドン時間)に掲載されます。 【論文名】 Interaction and filling-induced quantum phases of dual Mott insulators of boson

    極低温の原子気体を用いて物質の新しい量子状態を作り出すことに成功~量子シミュレーター実現への道をひらく~
  • 人工超格子での酸素イオン拡散の制御に成功-固体燃料電池や酸素貯蔵材料の開発へ向けた新展開-

    化学研究所の松和也 大学院生(理学研究科博士課程)、市川能也 特定助教、島川祐一 教授らの研究グループは、酸化物人工超格子において、低温(300℃以下)での還元・酸化反応が層選択的に起こることを見出し、人工超格子をもちいることで酸素イオンの拡散(移動)方向の制御が可能であることを実証しました。 環境・エネルギー問題の解決に向けて、新しいエネルギー源が注目されていますが、特に燃料電池はクリーンなエネルギー源として大きな期待が寄せられています。しかしながら、広範な実用化のためには、高効率な反応やより低温での動作のための材料開発が必要でした。 今回の研究は、燃料電池の動作の鍵となる酸素イオンの移動を、酸化物人工超格子をもちいることで、2次元的な層内に閉じ込めることが可能であることを明らかにしたものです。このことは、また、低温での2次元的な酸素の出入りを使った酸素貯蔵材料として酸化物人工超格子を

    人工超格子での酸素イオン拡散の制御に成功-固体燃料電池や酸素貯蔵材料の開発へ向けた新展開-
  • ハイブリッドスパー型 10分の1モデルによる浮体式洋上風力発電プラットフォーム実海域実験に成功

    2009年9月8日 京都大学 佐世保重工業株式会社 戸田建設株式会社 日ヒューム株式会社 京都大学、佐世保重工業株式会社(社長:森島 英一)、戸田建設株式会社(社長:井上 舜三)、日ヒューム株式会社(社長:野村 静夫)は、長崎県佐世保市において、世界で初めて、鋼・PCコンクリートのハイブリッドスパー構造による、浮体式洋上風力発電施設用プラットフォームを共同で開発し、10分の1モデルの実海域実験によりその有効性を確認しました。 自然エネルギーの活用は世界的な課題になっておりますが、世界的には風力発電が大きなシェアを占めています。しかし我が国では、陸上部における風力発電の適地が減少傾向にあり、比較的風況の良い山岳部でもアクセス道路の整備などのコスト負担が増加しています。そこで、世界第6位の排他的経済水域を保有する海洋国家としての立地と、洋上が陸上に比べ風況も良くエネルギー賦存量が膨大である

    ハイブリッドスパー型 10分の1モデルによる浮体式洋上風力発電プラットフォーム実海域実験に成功
  • 「障がい者」表記は障害者のイメージを向上させる?:ポジティブなイメージ変わるが、ネガティブなイメージ変わらず — 京都大学

    ホーム 「障がい者」表記は障害者のイメージを向上させる?:ポジティブなイメージ変わるが、ネガティブなイメージ変わらず 2010年8月9日 「障害者」を「障がい者」と表記することは、受け手がもつ障害者に対するイメージや態度にどのように影響するか? 栗田季佳 教育学研究科博士課程大学院生(日学術振興会)と楠見孝 教育学研究科教授がまとめた調査結果が、日教育心理学会の学会誌「教育心理学研究」に掲載されました。 この論文では、「障がい者」表記について、障害者に対するポジティブなイメージの変容は起こりうるが、ネガティブなイメージや交流への意欲に変化は見られなかったことを明らかにしています。そして、「「障がい者」表記の直接的な効果はイメージのレベルに留まり、障害者との関係性の改善には表記変更のみでは効果は薄い」と分析しています。 論文名 「障がい者」表記が身体障害者に対する態度に及ぼす効果-接触経

    「障がい者」表記は障害者のイメージを向上させる?:ポジティブなイメージ変わるが、ネガティブなイメージ変わらず — 京都大学
  • 絶対零度まで凍らないスピンの液体が示す不思議な性質を発見 — 京都大学

    山下穣 理学研究科助教、芝内孝禎 同准教授、松田祐司 同教授の研究グループは、加藤礼三 理化学研究所主任研究員らの研究グループと共同で、量子力学的な零点振動と幾何学的フラストレーションの効果により、絶対零度まで凍結しないスピンの液体の研究を行いました。この研究により、量子スピン液体状態はこれまで知られていなかった驚くべき性質を極低温で示すことを発見しました。通常電気を流すものは熱を良く伝えます。このような常識に反し、研究の量子スピン液体状態は、電気を全く流さない絶縁体の状態であるにもかかわらず、金属と同じくらい熱をよく伝えるというもので、絶対零度における物質の全く新しい凝縮状態の理解へつながります。 成果は、2010年6月4日に米国科学誌「Science(サイエンス)」に掲載されました。 論文名: "Highly Mobile Gapless Excitations in a Two-

    絶対零度まで凍らないスピンの液体が示す不思議な性質を発見 — 京都大学
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