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ブックマーク / ameblo.jp/nirenoya (15)

  • 『「躑躅」 (つつじ) には、なぜ、足がいっぱいあるのか?』

    のレンゲツツジ。 Rhododendron molle ssp. japonicum 〓ツツジの美しい頃合いですね。 〓ところで、オリからの漢字ブームで、“Qさま!!” あたりのクイズ番組でも、「躑躅」 をナンと読む?という問題が出ることがあります。この漢字を 「つつじ」 と読むと知って、 「なぜ、足だらけなんだ?」 と、眉毛を段違いにしながら、独りごちたヒトも多いハズです。 躑躅  「つつじ」 〓何とも 「ぶすい」 な字面ですね。この漢字の由来を調べると、意外なことがわかります。 〓漢和辞典で、この2つの漢字を調べると、こんなふうになってます。 【 躑 】 [音読み] テキ。  [訓読み] たちもとお・る。 【 躅 】 [音読み] チャク。 [訓読み] たちもとお・る。 〓語義は、どちらも、同じと言ってよいようです。 ◆語義 …… 行きなやむ。行きつ戻りつする。足もとがふらつく。 〓

    『「躑躅」 (つつじ) には、なぜ、足がいっぱいあるのか?』
  • 『「ハルマゲドン」 と 「アルマゲドン」 はどう違うのか?』

    〓先週の土曜日に、また、『アルマゲドン』 やってましたなぁ。 〓「ハルマゲドン」 と 「アルマゲドン」。よく似ていて、ビミョーに違う、この2つのコトバが気にかかっているヒト、必ずやいるでゲショウ。 〓映画を最後まで見ても、ナニが違うのかわかりません。さあて、こういう疑問てえのは、なかなかもって、誰も解決してくれませんやね。 【 「ハルマゲドン」、「アルマゲドン」 の登場 】 〓「ハルマゲドン」 というコトバを日で有名にしたのは、 『ノストラダムスの大予言』  (1973) を書いたフリーライターの五島勉 (ごとう べん) 氏、 角川映画 『幻魔大戦 (げんまたいせん)』  (1983) のCMで使われた 「ハルマゲドン接近」 というコピー、そして、 オウム真理教のとなえていた 「ハルマゲドン」  (1995) といったところだと思います。10年ごとなのが不気味です。 〓この 「ハルマゲド

    『「ハルマゲドン」 と 「アルマゲドン」 はどう違うのか?』
  • 『“牛祭り” ―― あるいは 「ボスポラス」 と 「オックスフォード」 の共通点。── 1』

    “牛祭り” ―― あるいは 「ボスポラス」 と 「オックスフォード」 の共通点。── 1 | げたにれの “日日是言語学” オーロックス 〓ええ、みなさん、新年の御慶 (ぎょけい) めでたく申し納めます。 〓「ウシ」 というのは、インドに発生した 「オーロックス」 aurochs <英語> という野生の “原牛” (げんぎゅう) proto-ox を家畜化したものだそうにござります。 〓ここより北西に向かって拡大し、中近東を経て、西は北極圏以南の全ヨーロッパに分布し、さらに、北アフリカにも進出しました。 〓また、別のグループは、ヒマラヤ山脈・天山山脈という天然の要害に阻まれ、チベット高原を北に迂回しながらモンゴル高原に棲息域を広げました。 〓極東は朝鮮半島まで拡大を続けましたが、海にはばまれて日列島へはやって来ませんでした。 オーロックスの分布域。 緑 = B. p. namadicus

  • 『「メレ・カリキマカ!」。ハワイ語の “Merry Christmas!”── イヤちょと待てよ。』

    「メレ・カリキマカ!」。ハワイ語の “Merry Christmas!”── イヤちょと待てよ。 | げたにれの “日日是言語学” 〓ハワイ語では、「メリー・クリスマス」 を “Mele Kalikimaka!” と言います。 Mele Kalikimaka! [ ' メれ カ ' りキ ' マカ ] ※ Kalikimaka にはアクセントが2つある 〓インターネットを検索してみれば、 “Mele Kalikimaka” を使っているヒトはゴマンといまさぁね。いや、ゴマンはいないかもしれないので、インターネットのゴーグルというサイトで検索してみました。 【 Mele Kalikimaka 】 (2008/12/25 正午の検索結果) Google 日限定 92,800件 ※ 2005/12/24 の結果、14,700件 Google ウェブ全体 348,000件 ※ 2005/12/2

  • 『「ラジバンダリ」 の意味と語源。』

    〓M1-グランプリの決勝でしたなあ。アッシゃねえ、 ナイツ に勝ってもらいたかった。M1で、 東京の寄席芸人が優勝したことがねえんだ 〓言うてみれば、「東京の星」 なんだ。寄席の星だ。寄席で初めて見た 「ナイツ」 の漫才は衝撃的だったんですよ。 単純に、面白い のです。なおかつ、TV的なインパクト勝負のギャグではなく、キチンと筋を積み立ててゆく正当的なシャベクリ漫才の手法をとっておるのです。そこがスゴイ。ココロザシが高いぞ。 〓ナイツは、内海桂子 (うつみ けいこ) 師匠の弟子だと言われております。ウッチャンナンチャンも、昔は、内海桂子・好江 (けいこ・よしえ) が師匠だということになっておりました。ウリナリに好江師匠がヒョッコリ出て来はることもありました。 〓このへん、古い芸界のシキタリをよく知らないヒトにはわかりづらいのですが、 長年、「付き人・内弟子・通い弟子」 をやった “弟子”

  • 『「パンデミック」 とは ── What's “Pandemic”?』

    〓最近、にわかに耳にするようになったコトバに、 パンデミック があります。英語では、 pandemic [ pæn'demɪk ] [ パン ' デミック ] <形容詞> (1)一般的、広く行き渡った。 (2)[ 医学 ] 広い地域で蔓延し、住民の大部分に被害をもたらすような。 <名詞> pandemic (2) であるような病気。 (= a pandemic disease) という意味です。最近では、英語圏でも、 a pandemic flu [ ~ 'flu: ] [ ~ フ ' るー ] 「パンデミック・インフルエンザ」 の用例が多い。Google で 601,000件のヒット数。 【 “インフルエンザ” というコトバ 】 〓 flu は、 influenza [ ˌɪnflu:ˈenzə ] [ ˌ インフるー ˈ エンザ ] 「インフルエンザ」 の口語的な短縮形です。 〓この語

  • 『「風信子」 (ひやしんす) で考える ── 日本語が先か、中国語が先か ――2。』

    「風信子」 (ひやしんす) で考える ── 日語が先か、中国語が先か ――2。 | げたにれの “日日是言語学” こちらは 「後編」 のアタマでがす。「前編」 は ↓ でがす。 http://ameblo.jp/nirenoya/entry-10157654260.html 〓でですね、ギリシャ語の Παρθένος Parthenos [ パル ' てノス ] 「処女」 をラテン語に写したものが、 Virgo [ ' ウィルゴー ] 「処女」 → 「処女宮」 (しょじょきゅう) となるわけです。英語の発音だと、 Virgo [ 'vɚˌgoʊ ] [ ' ヴァー , ゴウ ] <米音> ですね。 〓なんか、この 「乙女座」 を意味する Virgo が、英語の virgin とビミョーに関係あるような、ないような語形なのが気になっているヒトも多いでガショウ。 〓ここには、もちろん、言語学

  • 『「風信子」 (ひやしんす) で考える ── 日本語が先か、中国語が先か ――1。』

    「風信子」 (ひやしんす) で考える ── 日語が先か、中国語が先か ――1。 | げたにれの “日日是言語学” 〓10月17日の早朝、日テレビの 「ズームイン」 を見ておりました。 〓磁気を使った “CAS 冷凍技術” が紹介されていました。水分が表面に集まらないように冷凍するので、刺身なんぞを解凍してもドリップが出ない、ってハナシですね。 〓でね、これがスゴイとか、そういうハナシじゃないんです。 〓レポーターの女性が、冷凍されたイカをたたいて、 「カッチカチです」 って言ったんです。 〓するってえと、“バード” こと 「羽鳥慎一」 (はとり しんいち) アナウンサーがですね、そのレポーターのしゃべっているウラで、つぶやくように、 「カッチカチ、カッチカチ……」 を繰り返してたのがオカシくてオカシくて…… さすがに、羽鳥アナウンサー、無意識のうちに 「やぞ!」 をつけるのを避けていた

  • 『「エイゼンシュテイン」 は、なぜ、「アイゼンシュタイン」 ではないのか?』

    「エイゼンシュテイン」 は、なぜ、「アイゼンシュタイン」 ではないのか? | げたにれの “日日是言語学” 〓先日、 Lehman という姓について書いていて、ふと、思い出したたんです。映画格的に見るようになってから、ずっと、疑問に思っていたことです。 なぜ、“エイゼンシュテイン” であって、“アイゼンシュタイン” ではないのか? 〓こんな単純な疑問であるのに、誰も答えてくれませんでした。こういう名前のフシギというような、素朴でサマツな疑問に対する解答は、たとえば、 エイゼンシュテインの評伝をアタマからシッポまで読んでも書いていない のが普通です。おそらく、映画質とは関係がない、ということなんでしょう。 〓“エイゼンシュテイン” が “アイゼンシュタイン” でない理由は、実は、明快なものなんです。 “エイゼンシュテイン” という姓は、イディッシュであって、ドイツ語ではないから です

  • 『“Lehman” 「リーマン」 とは、どういう姓か?』

    〓「リーマン・ブラザーズ」 の Lehman は、 Lehman [ ' li:mən ] [ ' りーマヌ ] 「リーマン」 と発音します。しかし、 Lehman [ ' leɪmən ] [ ' レイマン ] 「レイマン」 と読ませる場合もあります。逆に、Layman と綴ってしまう場合もあります。Layman は別の名前じゃないか、と思われるかもしれませんが、純粋に英語起源の Layman もありますが、Lehman と語源が同一の Layman もあります。 〓それどころか、Lemon という姓も同源の場合があります。この姓は、英語起源の場合もあれば、ゲール語起源 (スコットランド、アイルランド) の場合もありますが、Lehman と同源の場合もあります。 〓 Lehman という姓は、ドイツ語の姓 Lehmann [ ' le:man ] によく似ています。しかし、語末の -n

  • 『「白露山」 と 「露鵬」 の故郷は “オセチア” ―― 2。』

    こちらは後編です。前編のアタマは↓でごぜえます。 http://ameblo.jp/nirenoya/entry-10137205514.html 【 「露鵬」 と 「白露山」 の兄弟はオセート人 】 〓ええ、ハナシは、いったん冒頭の話題に戻ります。 〓当時は、例の全日空のCMに 「露鵬」 (ろほう) も出ているんでは? という説がありました。 〓アッシは、全日空のCMを録画して、シゲシゲと見てみました。焼肉屋の卓を関取が4人で囲んでいます。4人の位置関係はこうです。 把瑠都 高見盛  □  白露山 謎の後ろ姿 ↑ カメラ 〓高見盛 (たかみさかり)、把瑠都 (ばると)、白露山 (はくろざん) は、それぞれクローズアップの切り返しでハッキリと映ります。 白露山: 「ヨーロッパのこととか、知ってるほうがいいっすよ」 把瑠都: 「ハンガリーでは、塩が足りないことをシオタランというの」 高見盛:

  • 『「白露山」 と 「露鵬」 の故郷は “オセチア” ―― 1。』

    全日空 (ANA) の “エコ割” のCM。高見盛。2006年。 〓 2006年 (平成18年) の3月、全日空 (ANA) のとあるCMが話題となりました。 高見盛 たかみさかり 把瑠都 ばると 白露山 はくろざん の共演する “エコ割” のCMです。 〓「青森県」、「エストニア」、「ロシア」 の共演でした。4人の関取が焼肉屋の卓を囲んでいます。4人目の関取は後ろ姿しか映らないので、誰だかわかりません。 〓CMのネタから言えば、ハンガリー出身の 「舛東欧」 (ますとうおう) を入れてもよかったんじゃないか、と、アッシなんぞはシロウト考えで思うんですが、「舛東欧」 は、今も当時も “三段目” で、相撲ツウの友人のハナシでは、幕下の力士がノコノコとCMに出ても、風あたりが強いであろうと思われるのに、三段目では、なおさらキツイだろう、ということでした。 〓CMのキモは、 「ハンガリーでは、塩が

  • 『“rose” の語源と 「~スタン」 という地名。――後編』

    こちらは後編です。前編のアタマはこちら↓ http://ameblo.jp/nirenoya/entry-10132116097.html 【 g と w が近い例をもうひとつ 】 〓ペルシャ語 (あらためて説明しますが、イランの言語です) で、「暑い」 ということを 「ギャルム」 と言います。 گرم gjærm [ ギャルム ] 「暑い」。現代ペルシャ語 〓またも、「ふ~ん、だから?」 でさあね。でも、これが、英語の warm 「暖かい」 と同源だと言ったら、ケッコウ驚きませんか。 〓先だっても説明しましたが、イランで話されているペルシャ語という言語は、アラビア文字を使って書きますが、系統としては、インド=ヨーロッパ語族に属します。つまり、英語ドイツ語、フランス語、ロシア語、ヒンディー語などと起源が同じ言語、ということです。 〓とは言え、地理的にきわめて離れた英語とペルシャ語に、よく

    『“rose” の語源と 「~スタン」 という地名。――後編』
  • 『“rose” の語源と 「~スタン」 という地名。――前編』

    テヘランの “ゴレスターン宮殿”。 Golestān はペルシャ語で “バラの園” の意。 1894年 (明治27年)、イランの画家 キャマル・オル・モルク کمال‌الملک が描いた大作 “鏡の間”。 ゴレスターン宮殿に使われているタイル。バラが描かれている。 〓先だっての 「Georgia の由来」 を読み返してみて、 *varka- [ ヴァルカ- ] 古期ペルシャ語 ↓ gurg [ ' グルグ ] 中期ペルシャ語 という “唐突な変化” に疑念を持たれたムキもいるんではないか、と、思ったんですね。 v が g になるなんてことがあるのか? 〓ごもっともです。 〓5世紀末、西ローマ帝国が滅びると、ラテン語化してひさしい 「ガリア」 (フランス) は、フランク人の支配下に入りました。 “フランク王国” 世界史で習いましたね。この国は、支配者のフランク人はゲルマン語の 「古フランク

    『“rose” の語源と 「~スタン」 という地名。――前編』
  • 『コーカサスの “ジョージア”。── なぜ、「グルジア」 を Georgia と言うのか。―前編』

    コーカサスの “ジョージア”。── なぜ、「グルジア」 を Georgia と言うのか。―前編 | げたにれの “日日是言語学” UNOMIG は 「国連グルジア監視団」 の 活動領域を示す。 〓中学生のころ、アッシは、ビートルズの歌詞を訳してみようと取り組んでは、次々に挫折していました。“Back in the USSR”  『ソヴィエト連邦に帰って』 なんて1行目で頓挫 (とんざ) ですがな。 Flew in from Miami Beach BOAC 〓主語がない文章というのが理解できなかったし、BOAC に至っては手も足も出ない、という状況でした。今のようにインターネットなんぞある時代じゃないし、BOAC といったタグイの略語を見出しにあげているような実用的な英和辞典なんぞ珍しい時代でした。 〓欧米でも、まだ、「固有名詞を扱うのは辞書の役目ではない」 という考え方が主流でした。 〓

    『コーカサスの “ジョージア”。── なぜ、「グルジア」 を Georgia と言うのか。―前編』
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