都内でも有数の犯罪多発地域だった足立区の刑法犯認知件数が、五年間で二割も減った。自転車盗や万引、車上狙いといった総件数は昨年、九千百四十一件と三十七年ぶりに一万件を割った。住民の防犯意識も高まり、区が補助する集合住宅用防犯カメラの設置申請数は、区の見込みの三倍以上に上る。目を見張る防犯効果を上げそうだ。 足立区は自転車盗や万引、ひったくりの認知件数が多く、少なくとも九年前から都内でワースト三位圏内にある。中でも二〇〇六~〇九年と一一年はワースト。区は汚名返上に立ち上がり、五年前から「ビューティフル・ウィンドウズ運動」と名付けた治安向上・美化対策に取り組む。 全体の三割を占める自転車盗の対策として、区は施錠を重視。区営駐輪場の無施錠車に職員や警察官が勝手に鍵をかける「愛錠ロック大作戦」を展開した。最新の四月末時点の刑法犯件数は、前年同期比二百九件減の二千六百一件で、都内で下から四位。この勢い