リピート、反転、回転…。まるで命。まるでオンガク。 「Ballet Mecanique(バレー・メカニック)」は20代の頃購入した坂本龍一のベストアルバムの中に入っていた曲の一つ。「戦場のメリークリスマス」目的で買った一枚だったが、この「Ballet Mecanique」が大好きだった。メロディーと作詞(矢野顕子 作)を聞いただけだと「時計」の切ない歌と受け止めていたが、その和訳を最近のネットで見つけると、オルゴールの歌だという事に気付いた。それも「僕」がオルゴールなのか「君」がオルゴールなのか、最後まで曖昧で解釈の想像を広げられる詩だ。 ダンスする小さな歯車たち…。 主人公の正体が誰であれ、時間や機械にも終わりがある、つまり脈打つ命があって、君のために繰り返す機械仕掛けの鼓動に気づいてほしいと訴える。