名古屋市幹部ら3人が嘱託職員の採用試験の点数を水増しし、市内の男性を不正に合格させた不正採用問題で、市の委嘱を受けた弁護士6人による調査委員会が3日、中間報告書をまとめ、河村たかし市長に提出した。報告書は不正採用について「幹部が市議から依頼を受けた」と認定した。 報告書によると、不正があったのは2010年4月に行われた国民健康保険の滞納整理嘱託員の採用試験。09年11月、当時の生活福祉部長が市議から「男性を採用するようにしてくれ」との要請を受けた。部長は保険年金課長(当時)に対応を依頼、同課主査(当時)が解答用紙を抜き取り、点数をかさ上げしたという。 調査委は今年2月上旬、河村市長から委嘱を受けて発足。口利きをした市議にも聞き取り調査への協力を依頼したが、市議は「調査の法的根拠が明らかでない」として応じなかった。このため、報告書は市議らの氏名を黒塗りにして公表した。 続きを読むこの記事