初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した民族活動家の安重根(アン・ジュングン)に対して、韓国のカトリック教会が「聖人」に準ずる「福者」に認定しようという動きを始めている。 韓国では「民族の英雄」とされるものの、日本では「テロリスト」と受け止める向きが多く、今後波紋を広げそうだ。 暗殺は「正当防衛であり、義挙」と韓国の枢機卿 安は1879年に現在の北朝鮮・海州(ヘジュ)で生まれ、1909年に中国・ハルビンで伊藤博文を暗殺。その場で逮捕され、翌1910年に処刑された。安は1895年に洗礼を受けてカトリック信者になり、「トマス」という洗礼名も持っていた。ただし、伊藤の暗殺が殺人を禁じたカトリックの教義に反するとして、安は長い間カトリック信者だとは認められてこなかった。だが、1993年になって復権が認められている。聯合ニュースによると、復権当時、韓国人としては初めて枢機卿になった故・金寿煥氏は、安の行動を