【ソウル=辻渕智之】韓国の女子学生運動家として一九八九年に単身で平壌入りし「統一の花」とも呼ばれた韓国国会議員、林秀卿(イムスギョン)氏(43)が、脱北者を「根なし草」と呼んだり、脱北者支援活動をしている国会議員を「変節者」とののしるなどし、韓国で物議を醸している。 脱北者でソウルの大学に通う男性(43)が三日、ネット上に林氏の発言を公開した。男性は一日、飲食店で林氏と偶然会い、携帯電話で写真を撮ったが周囲の秘書に消去された。男性が「北朝鮮では首領さまの命令なく勝手なこと(写真消去)をしたら銃殺です」と話すと、林氏は「この根なし草、韓国に転がり込んで来た連中は、国会議員に反抗せず、黙って静かにしていろ」と怒鳴ったという。