【ソウル=黒田勝弘】韓国の李明博政権に政権末期の恒例ともいえる側近の金銭疑惑が続出している。このままだと李大統領も退任後、責任を追及されかねない。韓国では歴代政権が大統領の家族や側近の金銭疑惑など不正事件で“不幸な末路”を迎えており、マスコミをはじめ世論は「またか」と嘆いている。 疑惑が持ち上がっているのは李大統領の最側近で長く政治顧問役を務めてきた崔時仲・前放送通信委員会委員長(74)。側近では李大統領の実兄の李相得議員(76)=韓日議員連盟会長=も補佐官が金銭授受で逮捕されるなど各種疑惑が持ち上がっている。 大統領の両腕ともいわれた側近2人に対する疑惑追及は“政権の落日”を象徴するもので、国民の政権離れが加速化しそうだ。 崔氏に対しては検察当局が、ソウルでの流通センター開発事業にからみ同郷のブローカーを通じ関連業者から金銭を受け取っていたとし25日、出頭を求めている。 報道によると疑惑