古森義久(ジャーナリスト/国際教養大学 客員教授) 「古森義久の内外透視」 執筆記事|プロフィール|Blog パリでの大量無差別殺戮テロの実行を宣言したイスラム過激派テロ組織の「イスラム国(IS)」にどう対処すべきか。ドイツのメルケル首相が11月26日に語った言葉は重い。 「テロリズムにはあらゆる力で戦わねばならない。ISは言葉で説得することはできない。軍事的手段で戦わねばならないのだ」 軍事力行使については全体としてソフトな路線を歩んできた女性首相の言明である。同26日、フランスのオランド大統領と会談した後すぐの言葉だった。 一方、日本のテレビでは日本人の「識者」たちがもっぱら無差別大量殺害のテロ組織に対し奇妙なまでに寛容な発言を続けている。罪のない民間人を多数、殺した当事者たちを懲罰や封じ込めることをせずに、その言い分を聞こうというのである。「ISとの対話」がまず重要だというのだ。 こ