・心のきれはし―教育されちまった悲しみに魂が泣いている 絵本作家の教育論。五味太郎の大人問題も良かったが、これもユニークな視点で教育のあり方を根本から変えようとしていて面白い。名作「はれときどきぶた」の児童文学作家 矢玉四郎が書いた教育論。 著者は子供のことを「子ども」と書く表記法を改めよと強く訴えている人である。教科書では小学校5年生までは「子ども」と書かれている。子という字は1年生で習うが、供は6年生まで習わないからである。だが一時的にせよ「子ども」「れん習」のような日本語の慣行にない醜悪な交ぜ書きを使うのは間違っている、日本語への冒涜だという。そういう欺瞞が大嫌いな人なのだ。(子ども表記問題には論点が複数ある。)。ストレートに本質に迫る物言いが爽快。 代表作のはれぶたと続編は私も大人になってから出会って以来、大ファンである。 ・はれときどきぶた 1980年に出版以来、子供に圧倒的に支