『仏事の東京化を憂う』先日、信州にて「終末医療における宗教の役割をさぐる」をテーマにした座談会に出席してきました。 地元長野県をはじめ、各地から僧侶、医師、葬儀関係者などたくさんの人が集いました。 僕は、その中で、日本人イスラム教徒の青年の発言に少しひっかかりました。 「イスラームでは、『死』は終わりでなく新しい旅立ちの始まりであり、悲しいことではない」 「イスラームは、生きている人への教えなのに対し、なぜ仏教では死者にお教を聞かせるのか疑問だ」 他宗のことはわかりません。 少なくとも、僕たち（浄土門）は、「極楽往生」つまり極楽へ生まれ変わる事を願うことを宗としています。また、葬儀でも、遺体に向かって読経しているわけでなく、故人の「往生」を機にあらためて「仏」に出会うという願いをもった儀式を執行しているはずです。 また、葬儀社さんの発言にも首をかしげました。 「読経など少々下手でもいいから、法話をしてほしいと思
