犯罪被害者の支援活動を続けるNPO法人「ひょうご被害者支援センター」が、犯罪や事故に遭った被害者とその遺族らが刑事裁判で意見陳述した内容をまとめた手記集「みんなの想い届けて」を作成した。(前川茂之) 掲載されているのは、神戸や西宮市で起きた事件事故の被害者と遺族5人で、いずれも被害者参加制度を利用し、刑事法廷で意見陳述に立った。 2010年10月に神戸市須磨区で少年2人が暴行され死傷した事件で、長男の釜谷圭祐さん=当時(19)=を亡くした母親の美佳さんは傷害致死罪に問われた加害少年の裁判に出廷。事件当時の報道について「被害者であるのに悪いことをしているかのように報じられた」と語り、「自分の無力さと喪失感で毎日泣くことしかできない」と吐露している。 少年法が適用される加害少年の処遇についても触れ、「被害者や家族がこんな理不尽な思いをする法律を考え直してほしい」とも訴えた。 また、10年12月