地球温暖化や高齢化、需要不足など大きな課題に直面する日本では、国全体に閉塞感が漂い、国民は希望ある未来社会が描きづらくなっている。しかし、これらの課題は実はいずれ世界のすべての国が直面する課題でもある。 そこで、現在の日本を「課題先進国」と位置づけ、世界のフロントランナーとして山積する課題を解決し、「課題解決先進国」になることで、サステナブルで希望ある未来社会を築いていこうと主張するのが、前東京大学総長(現・総長室顧問)で三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏だ。 小宮山氏は2020年に50兆円の市場、700万人の雇用を創出できる「プラチナ社会」を提唱している。さらに今の状況は「日本にとって千載一遇のチャンスである」と語り、希望ある未来社会の実現に向け、さまざまなプロジェクトを強力に推進している。その青写真について語ってもらった。 (聞き手は山田久美) 小宮山 プラチナ社会とは、21世紀の我々が