保守主義とはバークの哲学のことだと言ってもよい。 そしてバーク保守主義という深遠な叡智を指針にせずして、いかなる文明国家も未来へ向かい、悠久に永続する生命の泉を涸らさないでいることはできない。 この故に、バーク哲学こそ“真正の保守主義”であり、日本国の必携「政治哲学」である。また、バーク保守主義という香気な指針なくして、いかなる人間も“美しき道徳”と“崇高な自由”とをもつことはできない。バーク哲学こそ由緒ある高輝な祖国をもつ日本国民一人一人のための必携である。 しかし日本では、保守主義の神髄たるバーク哲学は、英米の知識層におけるように「座右の書」とはなっていない。 若干の例外を除けば、東大卒でありながら、霞が関のエリート官僚でありながら、バークの『フランス革命の省察』をもっていない、読んでいない、知りもしない。 今日の日本に漂う国家頽廃と国家衰亡の兆しは、日本の生命源を破壊しても保守するこ