全国民に「無条件」で年330万円給付の案、物価高のスイスで国民投票へ Catherine Bosley スイスでは国民全員に年3万ドル(約330万円)を無条件で給付する案が検討されている。 さまざまな社会保障給付に代わる「無条件基礎所得」についての国民投票が6月5日に行われる。金額は決定されていないが、成人で月2500ドル、子供はその4分の1の案が示されている。 良い話のように聞こえるが、月2500ドルでは貧困と定義される所得水準からほとんど抜け出せない。スイスは世界一物価が高い国の一つ。国民可処分所得中央値の60%未満が貧困と定義され、スイス統計局によると2014年はおよそ8人に1人が貧困層に該当した。 いずれにせよ、この案が国民投票で支持される可能性は低い。10万人の署名を集めたため国民投票で採決されることになったが、世論調査では60%余りが反対。増税につながるうえ、勤労意欲を殺ぎ必要