借り入れコストの低下によって米国のオフィス不況の痛みが収まるとの期待は、一掃された。 ドイツ銀行は米商業用不動産向けローンの貸し倒れに備え引当金を増み増し、ブラックストーンの不動産投資信託(REIT)「ブラックストーン・モーゲージ・トラスト」は配当金を減額した。ニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)はアナリスト予想平均の2倍以上の貸倒引当金を計上し、株価は3月以降で最大の下落を演じた。 ブラックストーンの商業用不動産REIT、ディストレス増大で減配 NYCB株、一時17%安と3月以来の大幅安-予想上回る貸倒引当金 借り手がローンの条件を修正したり期限を延長したりしながら金利低下によって借り手の痛みが和らぐのを待つことはできなくなる可能性が示唆される。MSCIリアル・アセッツによると、現在940億ドル(約14兆4500億円)以上の米商業用不動産ローンが不良債権となっており、さら