ジョーイ・マーバーガー氏は高校時代、パンクバンドのベーシストだった。ある日、バンドが州外のライブに向かう途中、乗っていたワゴン車が故障してしまった。彼には自動車修理の知識が少しあった。そこで自動車修理部品の「オートゾーン」から部品を入手し、ワゴン車を修理して事なきを得た。「この出来事から学んだのは、人生には往々にしてとにかくやるしかない、ということだ」と同氏は振り返る。 最近の新聞業界は、「ワシントン・ポスト」のようなところでさえ、マーバーガー氏のような冷静なタイプでないとやっていけない。アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏は、2013年に「ワシントン・ポスト」を買収して以降、資金を注ぎ込んで技術者とジャーナリストを大量に雇い、同紙の再生を象徴するにふさわしいKストリートの立派な新しいオフィスに会社を移した。 買収以降、「ワシントン・ポスト」はピュリッツァー賞を2回獲得し、「ニューヨークタイム