1981年クラウディア・ブラック(Claudia Black)が書いた『It will never happen to me』が、1989年に齊藤學によって『私は親のようにならない』という邦題で翻訳され、これによってアダルトチルドレンという概念が日本に入ってきました。 そのときまで、この概念が生まれた国アメリカでは10年以上も、この語をめぐってさまざまな動きがあった(「アダルトチルドレンの由来」の項を参照)のですが、日本ではそうした段階を経ずにいきなり「アダルトチルドレン」という語に出会ったために、様々な混乱が生じました。 まず、生きづらさという問題を解決するための出発点であるAC概念を、ゴールと考える誤解が起こりました。こういう誤解を持っている人々は、 「わたしはACなんだから、こういうことはできなくて当たり前じゃん」 と自らを被害者と認めさせるために乱用したものでした。 また自覚用語と