シンガポールの華字新聞『聯合早報』に、「中国におけるネット決済の普及と社会の変容−日本からの視点−」と題する論評を寄稿しました。 http://www.zaobao.com.sg/forum/views/opinion/story20171202-815600 ただ、これは中国語の会員限定の記事なので、以下に元の日本語の原稿を公開します。 中国ネット通販最大手のアリババ集団が提供する電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」について、日本でも導入される予定があることが報じられたことなどから、改めて注目が集まっている。近年の中国では、アリババ集団や騰訊控股などの大手IT企業が「情報の仲介者」としてプラットフォームを提供し、商取引に伴う不確実性やコストを劇的に引き下げつつある。このようなIT企業による膨大な顧客情報の集積を通じた取引プラットフォームの提供は、中国経済につきまとう「信用取引」の不備を