北朝鮮の弾道ミサイル発射の展望が日本や米国を揺るがせている。発射の予定日と目される時期もいよいよ迫ってきた。北朝鮮当局は人工衛星の打ち上げだと主張しているが、北朝鮮の過去の言動を見ても、現在の実情を見ても、打ち上げ準備の対象となっている実体が軍事的な弾道ミサイルであることは確実だといえよう。 この北朝鮮のミサイルの打ち上げを告げる実際の動きを詳細に追うことも重要だが、その一方、こうした動きのより広範な意味を考えておくことも同様に重要である。北朝鮮のミサイルの開発、配備、そして発射の構えは国際的にどう位置づけられるのか。あるいは日本の安全保障にどのような意味を持つのか。米国の安全保障にとってはどうなのか。こうした諸点の考慮も欠かせない。 北朝鮮のミサイル開発を含む軍事動向についての最大量の情報を持つのはやはり超大国の米国である。北朝鮮は自国を外部から遮断した閉鎖国家、秘密国家であることは
世界を襲った食料価格の高騰。日本でも食料自給に関する関心がにわかに高まっている。確かに、1960年に79%だった日本の食料自給率(カロリーベース)は食生活の変化や農業政策の失敗もあり、低下の一途をたどる。生産国の輸出規制や穀物価格の高騰を前に、危機感を募らせるのは当然と言えば当然だろう。 だが、耕地面積が狭く、気候的に大豆や小麦の栽培に向かない日本で自給率を上げるにはそれ相応のカネがかかる。 現実に、自給率を向上させている欧米各国は農業に対して相当の補助金を投入している。食料自給率100%オーバーの米国やフランス、オーストラリアはもとより、ドイツや英国で70%を超える自給率を達成しているのは国を挙げての保護の結果。国民も食料自給について、それなりの覚悟と負担をしている。国民負担の議論なくして自給率を論じてもあまり意味がない。 今回、世界を襲った食料価格の高騰。日本でも食料自給は大きな関心を
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 今回はまず、一昨年私が指導した学生の書籍をご紹介させてください。白石惠美さんは2006年4月、東京大学教養学部文科3類に入学しました。前期の授業で半年間ご一緒した学生です。私のコースでは「自作問題による卒論型レポート」という課題を出します。彼女の仕事は、手続き上は改善の余地もあるものの、下手な卒論や修士論文より遥かに立派な仕上がりで、私は最高点の成績を出しました。 ところが白石さんは9月にそれを提出した直後、突然の脳血管障害で倒れて、10月に急逝してしまったのです。私は11月にお母様から「遺作になったレポートが手元に残っていないので、コピーが欲しい」というご連絡を頂くまで、想像だにしませんでした。18歳、あまりに早すぎます。 今回出版された『
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