![キヤノン、曲がる太陽電池の耐久性と量産性向上する新素材](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5e2d24a28754f6dfc541dcf46ba86983e056b5ed/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.watch.impress.co.jp%2Fimg%2Fipw%2Flist%2F1600%2F986%2Fcanon00.jpg)
三菱電機は13日、熊本大学、東邦金属、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同でマグネシウム合金の高精度な積層造形技術を確立したと発表した。材料となる金属ワイヤをレーザーで溶融して結合・堆積して造形する手法を用いた。軽量で高強度のマグネシウム合金の加工性を大幅に向上させることができる。宇宙ロケットや航空機、自動車などの産業分野へ応用を想定しており、軽量化で燃費向上などに貢献する。 一般的にマグネシウム合金は鋳造で加工されており、内部に空洞を持つような複雑な加工は不可能だった。また、金属3Dプリンターによる造形では燃焼しやすいマグネシウム合金を粉末材料として使えなかった。 4者では三菱電機の金属3Dプリンターを用い、熊本大が開発した耐熱マグネシウム合金を東邦金属がワイヤとして製造した。JAXAでのロケット材料としての性能評価では、従来のアルミ合金と比べて約20%の軽量化が見込めたという。 【関
建造物は自然光を最大限に活用することで消費エネルギーを節約できますが、透明なガラスで壁を覆うと中が丸見えでプライバシーが失われる点や、日中は太陽光で暑くなりすぎるといった問題があります。新たにドイツのカールスルーエ工科大学の研究チームが、「すりガラスのように不透明なのにガラスより多くの光を取り込み、部屋を冷却する効果まで持つ新素材」を開発しました。 Radiative cooling and indoor light management enabled by a transparent and self-cleaning polymer-based metamaterial | Nature Communications https://www.nature.com/articles/s41467-024-48150-2 KIT - KIT - Media - Press Release
日本触媒は合金系の潜熱蓄熱マイクロカプセル(h―MEPCM)を用いた成型体のサンプル提供を始めた。2027年の販売を目指す。h―MEPCMの成型体は金属が溶解することで、潜熱として高温の熱を蓄え、放出することができる。この特性を生かし、廃熱の再利用や熱制御などへの活用を想定。サンプルは研究開発用として提供し、用途などを共同研究する。今後は市場開拓にも取り組み、30年の利益貢献を目指す。 h―MEPCMはアルミシリコン合金などの金属の核をセラミックスで覆った粒子で、北海道大学などが開発した。日本触媒は姫路製造所(兵庫県姫路市)において、h―MEPCMをラボレベルで製造。これを独自の触媒製造技術によってペレットやハニカム形状などの成型体に加工し、加熱機器メーカーや部品メーカーに提供を始めた。販売開始に向け生産プロセスなども見直し、量産体制を確立する。 h―MEPCMはアルミシリコン合金を核にし
IHIと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、1400度Cに耐えるセラミックス複合材料(CMC)技術を開発した。航空機エンジンが飛行中に砂や火山灰を吸い込んでもタービンが浸食されにくい。1400度Cの腐食試験に400時間かけても腐食反応は最表面のみにとどまった。強度低下は20%以下に抑えられた。部材の耐熱性が上がると航空機エンジンの燃費が向上する。 火山灰などがエンジンに吸い込まれるとカルシウムやマグネシウム、アルミニウム、ケイ素の酸化物が高温で溶融してCMCの侵食を加速する。これを耐環境遮蔽層(EBC)で保護する。熱力学計算でEBC組成を最適化してCMC上に溶射成膜して実験すると、1400度C、400時間の腐食試験に耐えた。従来は3時間で激しく損傷してしまう。実際のエンジン環境を模した耐久試験では100時間後も剥離や減肉はほとんど見られなかった。 CMCは炭化ケイ素(SiC)
投稿日: 2024年2月29日 17:30 TEXT: トラック魂編集部 PHOTO: トラック魂編集部/写真AC この記事をまとめると■ホイールにはスチールホイールとアルミホイールの2種類がある ■トラックにはスチールホイールが多く採用されてきた ■しかしいまトラック用のアルミホイールが増えているという トラック用のアルミホイールは鍛造製法が主流 クルマのホイールはスチールホイールとアルミホイールの2種類に大別できる。スチールホイールはその名のとおりスチール(鉄)でできていて、プレス成型されたリムとディスクを溶接して作る。 またアルミホイールは、アルミ合金を溶かして金型に注入して成型する鋳造と、アルミの塊を金型で押し潰して成型する鍛造の二種類がある。乗用車ではアルミホイールは鋳造が主流で、凝ったデザインのモノや、リムを圧延製法で作って軽量化した競技用ホイールまで、種類はじつに幅広い。 一
グラフェンは炭素原子が六角形に結合したハニカム構造をしたシートであり、鉄の数百倍もの強度を持ちながら非常に軽量で柔らかく、熱伝導性や導電性も高いという特性があります。そんなグラフェンを用いて世界で初めて機能的な半導体を作り出すことに、アメリカと中国の研究チームが成功しました。 Ultrahigh-mobility semiconducting epitaxial graphene on silicon carbide | Nature https://www.nature.com/articles/s41586-023-06811-0 Researchers Create First Functional Semiconductor Made From Graphene | Research https://research.gatech.edu/feature/researchers-c
リチウムイオン電池は、現代社会でスマートフォンや電気自動車などに広く使用される一方で、破裂や火災につながる危険性が指摘されています。2024年1月9日にMicrosoftとパシフィック・ノースウエスト国立研究所(PNNL)は共同で、既存のリチウムイオン電池よりも破裂しにくい可能性のある新たな固体電解質を用いたバッテリー材料を発見したことを発表しました。今回の発見には、Microsoftの量子コンピューティングサービス「Azure Quantum Elements」が用いられました。 Discoveries in weeks, not years: How AI and high-performance computing are speeding up scientific discovery - Source https://news.microsoft.com/source/featu
植物由来、軽く高強度 植物が原料でありながら、鉄のように強く軽い素材「セルロースナノファイバー(CNF)」。化石資源の消費削減だけでなく、プラスチックのリサイクルを拡大させる素材としても期待がかかる。長年、CNFを研究する京都大学生存圏研究所の矢野浩之教授は「21世紀の産業を支える“第4の素材”であり、大きな市場がある」と太鼓判を押す。“覚醒”が迫るCNFの現在地を探った。(編集委員・松木喬) CNFは植物の主成分であるセルロースが原料。樹木を砕いたチップをつぶし、溶かしてパルプにするまでは製紙と同じだ。パルプを細かく解きほぐしてナノ(10億分の1)サイズにするとCNFになる。鋼鉄の5分の1の軽さでありながら5倍の強度を持つ。植物由来であるため環境負荷が少ない。矢野教授は「どの植物にもセルロースがある。日本は森林国であり、材料が豊富にある」と優位性を語る。 一部で実用化されており、化粧品の
ザ・ノース・フェイスから次世代型スーパー新素材のダウン登場2023.10.23 21:0058,482 カネコヒデシ(BonVoyage) 季節は、すっかり秋深し。 すでに半袖だと、昼間でもちょっと肌寒いくらいになってきました。9月の酷暑からの、異常なスピードでの気温の低下に、秋がダダーンと猛烈に走り込んできた感じですね。 ココで、ふと頭に浮かぶのは「今年の冬モノはどうしよう?」という不安です。これは、とっとと冬支度しないと、あっという間に極寒の冬になってしまうのかも、なんてね。 そこで今回は、環境にも配慮したサステナブルなスーパー新素材を使用したダウンジャケットをご紹介しましょう。 サステナブルに生まれ変わった新定番アウトドアブランド、THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)の「O NUPTSE JACKET(オービットヌプシジャケット)」です。 この「O NUPTSE JA
筑波大学は、安価で入手しやすい材料を用いながら、高い電池性能を発揮する全固体マグネシウム空気一次電池を開発した。多孔質グラフェンとマグネシウムを電極に用い、さらに電解液を固体化することで実現した。 電解液を固体化し、長い放電時間と高い起電力を実現 筑波大学数理物質系の伊藤良一准教授らは2023年10月、安価で入手しやすい材料を用いながら、高い電池性能を発揮する全固体マグネシウム空気一次電池を開発したと発表した。多孔質グラフェンとマグネシウムを電極に用い、さらに電解液を固体化することで実現した。 マンガン乾電池やアルカリ乾電池、ニッケル水素電池といった一次電池は、二次電池に比べ製造コストが安価で安定した電圧が得られるため、さまざまな電気/電子機器に搭載されている。大容量化に向けては、金属空気一次電池なども登場した。ところが、その多くにリチウムや白金といった高価な金属電極が用いられている。そこ
【本学研究者情報】 〇金属材料研究所 教授 熊谷悠 研究室ウェブサイト 〇金属材料研究所 准教授 森戸春彦 研究室ウェブサイト 〇多元物質科学研究所 講師 鈴木一誓 研究室ウェブサイト 〇多元物質科学研究所 教授 小俣孝久 研究室ウェブサイト 【発表のポイント】 元素を置換する新たなエレメントミューテーション法(注1)と第一原理計算(注2)を用いて、アルカリニクトゲン化合物(注3)が太陽電池材料として有望であることを発見しました。 その中でも無害で安価な元素で構成されるリン化ナトリウムを実験的に合成し、バンドギャップ(注4)が計算による値と一致することを確認しました。 【概要】 太陽電池は環境に優しいエネルギー源として過去数十年にわたり高い注目を集めてきました。太陽電池の中核をなす光を電気に変換する材料には、主に元素周期表14族(Ⅳ族)のシリコンが使われてきました。しかしシリコンは電気への
騒音問題にピンポン玉が役立つことが判明したという。科学者によると、ピンポン玉にいくつかの改良を加えることで、この軽量のプラスチック球が、主に低周波騒音に効果的な吸音材として機能することがわかったそうです。 リール大学とギリシャのアテネ国立工科大学による共同研究チームは、ピンポン玉をヘルムホルツ共振器(※騒音を下げることを目的として、自動車用エンジンの吸気系、建物の壁材などに幅広く使われている)として利用した音響メタサーフェス(人工構造体)を作り上げました。 研究著者のRobine Sabatはメディアリリースでこう述べています。 「ピンポン玉はよく知られた日常的なもので、世界中にたくさんあります。私たちの動機は、このような簡単に手に入るものを使って低周波絶縁パネル構造を作ることでした。ピンポン玉は、低コストとリサイクルの可能性の両方において、音響絶縁材の経済的な代替品となるものなのです」
Image:Dan Thompson ニューメキシコ州アルバカーキのサンディア国立研究所とテキサスA&M大学の材料科学者らが、銅およびプラチナについて研究している最中に「偶然にも」自己修復能力を持っていることを発見したと科学誌「Nature」に報告した。 研究者らは、非常に小さなプラチナと銅のサンプルにおけるナノスケールの疲労クラックの成長に焦点を当てた実験中に、この現象を発見した。実験では透過型電子顕微鏡を使用して、200回/秒のペースで材料の表面に電子線を微細に照射し、予想通りに小さな亀裂が形成され、次第に成長するのが観察できた。ところが、その後40分足らずのあいだに、金属が自律的に亀裂を埋め、元のように戻ってしまったことから、研究者らは驚いたという。 実験が行われた米エネルギー省のサンディア国立研究所のスタッフサイエンティスト、ブラッド・ボイス氏は、「実験の目的は、金属の疲労荷重に関
「熱膨張」とは、温度が上がると膨張し、温度が下がると収縮する特性です。金属や木材などの固体や液体、気体は基本的にこの特性を持っています。しかし、鉄とニッケルを一定の割合で組み合わせた「インバー」と呼ばれる合金は、熱膨張をほとんど起こさないことが知られていましたが、その原理は明らかにされていませんでした。カリフォルニア工科大学の材料科学者であるブレント・フルツ氏らの研究チームが、インバーが熱膨張を起こさない原理について解明しました。 A thermodynamic explanation of the Invar effect | Nature Physics https://doi.org/10.1038/s41567-023-02142-z Some Alloys Don't Change Size When Heated. We Now Know Why. | www.caltech.
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