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ブックマーク / newswitch.jp (120)

  • 防衛装備品の供給網維持…中小企業に浸透へ、試される支援策の効果 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    防衛省が防衛装備品などのサプライチェーン(供給網)の維持・育成に力を入れ始めている。防衛装備品産業は三菱重工業のような大手企業から、熱処理や金属加工を手がける中小企業まで裾野が広い。しかもその1社1社が完成品に不可欠な技術を有しており、1社が廃業や撤退をすると、前線の装備品の性能や稼働率に支障を来す。防衛予算は2024年度から大幅に強化されているが、中小企業への浸透はこれからで支援策の効果が試される。(編集委員・嶋田歩、大阪・田井茂) 費用補助制度の認知拡大 防衛省は23年10月に施行された「防衛生産基盤強化法」に基づいて支援策をスタートした。指定装備品の製造を行う企業は、安定的な生産を確保するための取り組みにかかる計画書を同省に提出。認定を受ければ取り組みに必要な費用が補助される。主なイメージでは最新NC旋盤の導入などによる加工精度や生産性の向上、人工知能(AI)による検査工程の自動化、

    防衛装備品の供給網維持…中小企業に浸透へ、試される支援策の効果 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社
  • インテルと協力…産総研がEUV技術拠点を整備する狙い ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    産業技術総合研究所(産総研)は3―5年後をめどに極端紫外線(EUV)露光装置を使った先端半導体の研究開発拠点を開設する。米インテルがEUV技術の製造ノウハウなどの部分で協力する。投資額は数百億円とみられる。国内の半導体製造装置や半導体材料メーカーがEUV向けの技術開発に取り組めるように環境を整備する。 新しい研究開発拠点では企業が利用料を支払い、EUV露光装置を使った製造装置や材料の試作や試験ができるようにする。日の研究機関としては初めてEUV露光装置を導入する。拠点の設置場所は今後詰める。 国内にEUV露光装置を使える環境を整えることで、日が強みを持つ製造装置や材料といった分野での研究開発を促進する。海外の研究機関ではベルギーの国際半導体研究機関であるimecなどがEUV露光装置を保有し、開発を進めている。 EUV露光装置は回路線幅が微細な半導体の製造には必要不可欠だ。国内ではラピダ

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  • 日本の「空気感」…野村総研がSNSから指数化してわかったこと ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    野村総合研究所(NRI)はインターネットを飛び交う会員制交流サイト(SNS)「X(旧ツイッター)」への書き込み情報を基に、生活者や社会の感情の状態を指数化した「日の空気感指数」を属性別に指数化できるようにした。 空気感を指数化する方法は筑波大学の佐野幸恵准教授との共同研究をベースに2022年から開発している。今回、SNS最大手の「X」の仕様変更に伴ってデータソースを見直し、各指標の属性別算出を可能とした。空気感指数は活気、混乱、落ち込み、怒り、不安、疲れ、平穏の七つで構成。属性別では年代、地域に加え、就労状況別でも集計した。 指数の値が大きく変化するタイミングは、当該指標に関連する大きな出来事がある場合が多く、政策検討や経済予測、マーケティング戦略などへの活用を目指す。 例えば、不安指標においては自然災害の影響を受けることが多く、1月の能登半島地震で不安が大きく高まっていたことが指数上で

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  • 「南海トラフ巨大地震」高感度観測へ…海洋機構、高知・日向灘沖に「長期孔内システム」 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    海洋研究開発機構は南海トラフ巨大地震に向けた観測のため、想定震源域の高知沖で2026年度、日向灘沖で29年度に長期孔内観測システム(LTBMS)の設置を計画する。29年度中に防災科学技術研究所の南海トラフ海底地震津波観測網(N―net)と接続し、リアルタイム観測を予定する。断層がきわめてゆっくり動くスロー地震の発生状況を高感度に捉えられるようになる。南海トラフ地震臨時情報の効果的な発出に役立てられる。巨大地震発生様式の解明も期待される。 地球深部探査船「ちきゅう」を用い、高知沖と日向灘のそれぞれ1カ所で水深2000―3000メートルの海底掘削孔内に設置する。光ファイバー歪計や孔内間隙(かんげき)水圧計を配備し、スロースリップや低周波微動などのスロー地震、微小地震から巨大地震までシームレスに観測できる。 スロー地震は巨大地震に影響を及ぼすとされるが、地震動が微弱で以前は観測が難しかった。東京

    「南海トラフ巨大地震」高感度観測へ…海洋機構、高知・日向灘沖に「長期孔内システム」 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社
  • 手のひらサイズの高精細「体積映像」…JVCケンウッド、ディスプレーシステム開発 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    JVCケンウッドは宇都宮大学の熊谷幸汰助教らと共同で、手のひらサイズの立体的な映像(体積映像)を高精細に実世界に直接表示できるディスプレーシステムを開発した。ユーザーの手の動きに合わせて映像を操作できるインタラクティブ(双方向)性も備える。今後、より複雑な形状の物体を体積映像として表現できるディスプレーシステムの実現を目指す。 開発したシステムは、画素を実世界に体積的に生成して映像を描画する技術「ボリュメトリックディスプレー」の一種。ヘッドマウントディスプレー(HMD)のような機器を用いずに、全方向から複数人が3次元(3D)映像を見られる。 今回の研究では二つのレーザー描画を連携動作するディスプレーシステムと、JVCケンウッドの反射型液晶デバイス(LCOS)を用いた描画法を開発した。10センチメートル角の体積中に発光点を立体的に生成し、映像として表現する(イメージ)。 描画パターンをシステ

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  • 日本が先行、実用化目前に…東芝など開発「量子鍵配送」の世界 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    量子コンピューターが実用化されても解読されない通信インフラを目指し、量子暗号通信技術が開発されている。技術自体は実用レベルにあり、ユースケース開発が目下の課題だ。用途ごとに必要なスペックを定めて周辺技術をそろえ、既存の通信インフラと統合する。少し先の未来に備えてインフラを運用する人材や体制を整える。事業者の投資が必要な社会実装の一歩手前にある。長年、日が負けてきたフェーズでもある。(小寺貴之) 「各国が量子コンピューターへの投資額を積み増している。実現は2030年と言われていた技術目標が前倒しされている」―。量子技術による新産業創出協議会(Q―STAR)の島田太郎代表理事(東芝社長)は量子技術の進歩の速さを強調する。量子コンピューターへの期待は大きく、国を挙げた開発プロジェクトになった。 量子コンピューターで計算性能が飛躍すると通信データを秘匿してきたRSA暗号が解かれるとされる。そこで

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  • 「人と同じ動きを再現できる」…芝浦機械が開発、16軸双腕型協働ロボットの実力 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    安全柵が不要で、人と同じ空間で作業ができる協働ロボット。人手不足などを背景に需要が高まる中、芝浦機械は新機軸の協働ロボットを打ち出した。産業用ロボットは単腕型で6軸の垂直多関節ロボットが主流だが、同社は双腕型で軸数が計16軸もの協働ロボットを投入し、提案を格化している。 開発した双腕型協働ロボット「RIDRS(ライダース)ーH」は、片腕7軸(両腕14軸)、腰2軸の計16軸で構成する。人の腕の関節と同じ軸数で、対象物の持ち替えなどの作業を容易にした。腰には回転と曲げ伸ばしの2軸を備え、伊藤雅文常務執行役員は「両腕で対象物を持ったまま振り返るなど、人と同じ作業スペースで、人と同じ動きを再現できる」と自信を示す。 可搬質量は片腕6キログラム、両腕で10キログラムで重可搬仕様とした。2023年11月に東京都内で開かれたロボット見市「2023国際ロボット展」では、自動車のバンパーを持ち上げ、別の

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  • 秒速3.3m…広島大・東工大が開発、哺乳類型関節4脚車輪で〝世界最速〟ロボの性能 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    広島大学の貞井圭介大学院生と高木健教授、東京工業大学の遠藤玄教授は、4脚車輪型ロボット「ローラーウォーカー」を開発した。最高速度は秒速3・3メートル(時速12キロメートル)を達成した。広島大の調べでは哺乳類関節の機体で世界最速と見られるという。不整地は歩行、平地は車輪走行とエネルギー効率の高い移動ロボとして提案していく。 3次元(3D)プリンター製の部品を中心に哺乳類型関節の4脚ロボットを開発した。哺乳類型は関節がロールとピッチ方向の回転軸で構成され、上下軸回りに回転するヨー方向の関節がない。ロールとヨー方向の回転軸で構成される爬虫(はちゅう)類型関節なら足先にローラーを付けると走行できるが、哺乳類型は難しかった。 そこで足先にヨー方向に回転する受動輪を搭載した。回転軸を斜めに配置することで足を閉じたり開いたりするだけで推進力が得られる。体育館での実験では秒速3・3メートルまで加速できた。

    秒速3.3m…広島大・東工大が開発、哺乳類型関節4脚車輪で〝世界最速〟ロボの性能 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社
  • マグネシウム合金を積層造形、三菱電機などが技術確立 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    三菱電機は13日、熊大学、東邦金属、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同でマグネシウム合金の高精度な積層造形技術を確立したと発表した。材料となる金属ワイヤをレーザーで溶融して結合・堆積して造形する手法を用いた。軽量で高強度のマグネシウム合金の加工性を大幅に向上させることができる。宇宙ロケットや航空機、自動車などの産業分野へ応用を想定しており、軽量化で燃費向上などに貢献する。 一般的にマグネシウム合金は鋳造で加工されており、内部に空洞を持つような複雑な加工は不可能だった。また、金属3Dプリンターによる造形では燃焼しやすいマグネシウム合金を粉末材料として使えなかった。 4者では三菱電機の金属3Dプリンターを用い、熊大が開発した耐熱マグネシウム合金を東邦金属がワイヤとして製造した。JAXAでのロケット材料としての性能評価では、従来のアルミ合金と比べて約20%の軽量化が見込めたという。 【関

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  • “ブルーオーシャン”半導体「3D集積」が実用化へこぎ出す ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    東京工業大学の大場隆之特任教授は富士通でロジック半導体の開発などを手がけ、20年前にアカデミアへ転じた。その後、「日の半導体がほとんど絶滅危惧種だった」(大場特任教授)2008年、半導体の3次元(3D)積層を目指す産学研究プラットフォーム「WOWアライアンス」を立ち上げる。 当時、国家プロジェクトによらない半導体の産学共同開発は初めてだった。国プロでは難しい「目的や方向性を柔軟に変えながら進める」とのスタンスで設計、プロセス、装置、材料関連の半導体メーカーや大学など40組織、約150人の研究者からなる大所帯のチームをまとめる。 特徴は、チップレットをウエハー上に接合するチップ・オン・ウエハー(COW)と、ウエハー上にウエハーを接合するウエハー・オン・ウエハー(WOW)技術だ。バンプを使わずに垂直配線する前工程由来のシリコン貫通ビア(TSV)配線と、ウエハーの薄化技術、3D積層では国内唯一

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  • 合金系、高温で高耐久…日本触媒が潜熱蓄熱体 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    触媒は合金系の潜熱蓄熱マイクロカプセル(h―MEPCM)を用いた成型体のサンプル提供を始めた。2027年の販売を目指す。h―MEPCMの成型体は金属が溶解することで、潜熱として高温の熱を蓄え、放出することができる。この特性を生かし、廃熱の再利用や熱制御などへの活用を想定。サンプルは研究開発用として提供し、用途などを共同研究する。今後は市場開拓にも取り組み、30年の利益貢献を目指す。 h―MEPCMはアルミシリコン合金などの金属の核をセラミックスで覆った粒子で、北海道大学などが開発した。日触媒は姫路製造所(兵庫県姫路市)において、h―MEPCMをラボレベルで製造。これを独自の触媒製造技術によってペレットやハニカム形状などの成型体に加工し、加熱機器メーカーや部品メーカーに提供を始めた。販売開始に向け生産プロセスなども見直し、量産体制を確立する。 h―MEPCMはアルミシリコン合金を核にし

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  • 「旧渋沢邸」DNA継承…清水建設がイノベーション新拠点で狙う効果 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    清水建設が東京都江東区に設置した人財育成とオープンイノベーションの拠点「温故創新の森 NOVARE(ノヴァーレ)」で、構成する五つの施設がすべて完成した。社員向けに使う研究・研修施設とともに、青森県から移築した「旧渋沢邸」や同社の歴史資料館を設置。4月以降、これらを一体的に運用することで「当社のDNAを継承する場」(井上和幸社長)として活用するほか、外部との交流拠点としても効果創出を狙う。(編集委員・古谷一樹) JR京葉線の潮見駅に近接する約3万2200平方メートルの敷地に広がるノヴァーレ。ラテン語で「新しくする」「創作する」という意味を名前に込めたように、イノベーションの創出を狙い同社が総工費500億円を投じて造り上げた一大プロジェクトだ。 構成する施設のうち、先に情報発信・交流施設「NOVARE Hub」と研究施設「NOVARE Lab(技術研究所潮見ラボ)」、体験型研修施設「NOVA

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  • 航空機エンジンの燃費向上…1400℃耐久セラ複合材、IHIなど技術開発 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    IHIと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、1400度Cに耐えるセラミックス複合材料(CMC)技術を開発した。航空機エンジンが飛行中に砂や火山灰を吸い込んでもタービンが浸されにくい。1400度Cの腐試験に400時間かけても腐反応は最表面のみにとどまった。強度低下は20%以下に抑えられた。部材の耐熱性が上がると航空機エンジンの燃費が向上する。 火山灰などがエンジンに吸い込まれるとカルシウムやマグネシウム、アルミニウム、ケイ素の酸化物が高温で溶融してCMCの侵を加速する。これを耐環境遮蔽層(EBC)で保護する。熱力学計算でEBC組成を最適化してCMC上に溶射成膜して実験すると、1400度C、400時間の腐試験に耐えた。従来は3時間で激しく損傷してしまう。実際のエンジン環境を模した耐久試験では100時間後も剥離や減肉はほとんど見られなかった。 CMCは炭化ケイ素(SiC)

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  • 小型EV投入へ、市場注目「リーンモビリティ」誕生の舞台裏 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    小型モビリティーのスタートアップ、リーンモビリティ(愛知県豊田市)が、小型電気自動車(EV)「Lean(リーン)3」を完成させ、早ければ2026年にも日市場に投入する。会社を設立して2年足らず。谷中壮弘社長が大手自動車メーカーを退職し、仲間とともに立ち上げた会社は早くも市場関係者の耳目を集めている。(名古屋・星川博樹) 谷中社長は大学卒業後、大手自動車メーカーに就職。EVなどの開発に携わる中、「小型モビリティーの必要性を常に感じていた」という。環境への負荷を抑える自動車はハイブリッド車(HV)、水素エンジン、EVといった形となって進化を続けている。 しかし「日常生活の使い勝手を考えて自動車はどれだけ変化したのか」と谷中社長は疑問を投げかける。通勤や通学、買い物などで使用するモビリティーとは、現在の乗用車サイズでなくても良いのではという疑問だ。03年の東京モーターショーでトヨタ自動車が1人

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  • 「スマホ充電、水さえあればOK」で注目。非常用マグネシウム空気電池の仕組み ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    災害時に連絡や情報収集の“命綱”となるスマートフォン。その電源をどう確保するか―。藤倉コンポジットは水を用意するだけで充電できる非常用マグネシウム空気電池「WattSatt(ワットサット)」を開発し、注目を集めている。 ワットサットはA4サイズの棚に収納できる。ケース内側のラインまで水を入れ、付属の塩を溶かして体に注ぐだけですぐに使える。USB端子は5ポートあり、最大出力電流はそれぞれ1・0アンペア。スマホ5台を同時に充電できる。 電池容量は280ワット時で、電池容量1500ミリアンペア時程度のスマホ30台をフル充電可能。価格はオープンで、累積の生産台数は1万台以上という。岩槻工場(さいたま市岩槻区)で重要機能部品を生産し、ベトナムの工場で組み立てている。 マグネシウム空気電池は、電解液の塩水を入れることで負極のマグネシウムと正極から取り込んだ空気中の酸素を反応させ、発電する仕組み。電解

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  • 発電容量は1枚40W…歩道に設置できる太陽光パネル、MIRAI―LABOが投入 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    MIRAI―LABO(東京都八王子市、平塚利男社長)は、歩道に設置できる太陽光路面発電パネル「Solar Mobiway block(ソーラーモビウェイブロック)=写真」を、5月に先行発売する。パネルの量産化に取り組み、コスト低減を図る。 ソーラーモビウェイブロックは、人が歩いても安心であることを最優先に開発した。1枚当たり約40ワットの発電容量を持つ太陽電池セルには、同社が開発した表面構造を採用。あらゆる角度から太陽光を受光し、安定した発電を可能にした。 また、太陽光電池セルは保護用透明樹脂で覆い、上面にセラミック片を混ぜた透明な樹脂で滑り止め処理を実施。パネルの長寿命化に加え、スリップ防止機能や耐摩耗性を高めた。 サイズは996ミリメートル四方の正方形で、組み合わせて歩道やオフィスビルの敷地などに設置できる。枚数を増やすことで広さに合わせた柔軟な拡張ができるほか、設置後の移動や撤去も容

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  • 道路の危険を可視化…KDDIとトヨタが提供するAIシステムでできること ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    KDDIとトヨタ自動車は20日、道路上の危険度を人工知能(AI)で分析し可視化するシステム「危険地点スコアリング」の提供を2024年春に始めると発表した。両社が持つ人流や車両などのビッグデータ(大量データ)と、過去の事故情報などのオープンデータをAIで解析する。自治体や企業などでの利用を想定。可視化したデータを基にして道路標識を新設するなど、効果的な交通安全対策に役立ててもらう狙いだ。 具体的には約10メートル四方単位で危険度をリスクの高さごとに色分けをして可視化する。KDDIの人流情報とトヨタの車両情報のほか、道路特性や交通事故発生件数などの公開情報をAIで分析し、交通事故の危険度を導き出す。各地点における高齢の歩行者・自転車利用者の割合や、自動車の急ブレーキ発生率などの危険要因も確認できるようにする。 20日に都内で開いた説明会でKDDIの門脇誠執行役員経営戦略部長は、コネクテッドカ

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  • 核融合炉を小型化…重要技術「高温超電導コイル」、ヘリカルフュージョンが実証へ ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    ヘリカルフュージョン(東京都中央区、共同代表取締役=田口昂哉氏、宮沢順一氏)は、2026年にも核融合発電に必要な「高温超電導コイル」の実証試験を始める。高温超電導コイルは核融合炉の小型化に必要な技術。欧米のスタートアップが開発を急ぐ中、実証試験を通じて商用化に必要な技術を獲得。早ければ34年にも発電能力を実証する考えだ。 ヘリカルフュージョンは核融合発電スタートアップ。2月から高温超電導コイルの素材になる超電導体(写真)の試験を始めた。大電流を流しながら、熱により超電導特性が失われる「クエンチ」が起こらないかなどを試験する。順調に進めば26年にも、この超電導体を超電導コイルにして80キロアンペアの大電流を流す試験を行う。 20年代後半には核融合反応を起こさず、各種機器の性能を確かめる実験装置の完成を目指す。各種機器を統合したプラントの性能を試験する。こうした試験を進め、早ければ34年にも電

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  • IHIが世界初、エンジン後方に搭載「1000kW級電動機」開発…航空機エンジンをハイブリッド化 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    IHIは航空機やジェットエンジンの電動化に向け、エンジン後方に搭載できる出力1000キロワット級電動機を国内企業と開発した。実用化を目指すハイブリッド電動推進システムに必要な出力で、後方の主要部品「テールコーン」に搭載できる1000キロ級は世界初という。2020年に開発した同250キロワット級電動機に新技術などを盛り込んで実現した。20年代半ばに電動機をエンジンに搭載したハイブリッド電動推進システムを実証することを目指す。 高密度成形コイル技術や熱・流体・構造技術を活用した新開発の排熱システム技術を採用。加えて、発電機構造を見直したことで同1000キロ級を可能にした。 航空機の電動化では、エンジンとのハイブリッドの研究開発が進む。今回開発した電動機や他の開発中の電動部品を組み合わせて実証する計画。 電動機は航空機内に電力を供給できるため、機内の電力需要増加に対応できる。 秋田大学電動化シス

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  • トヨタ「新型センチュリー」生産開始、「匠の技」駆使する専用組み立てラインの全容 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

    トヨタ」とも「レクサス」とも違う、最高級車「センチュリー」というブランドを継承し進化させ続ける―。トヨタ自動車はこうした思いを持ち、旗艦モデルの最高級車であるセンチュリーの新型車の生産を田原工場(愛知県田原市)で始めた。専用組み立てライン「タハラ・センチュリー・クラフツマン・工房(TCCK)」では約40人が「匠の技」を駆使する。日のモノづくりの力を遺憾なく発揮し、世界の最高級車市場に挑む。(名古屋・川口拓洋) 「センチュリーは特別な車だ」。トヨタの豊田章男会長は強調する。センチュリーは1967年に国内最高級車を目指し発売した。その名称は、トヨタグループ創始者である豊田佐吉翁の生誕100年を記念し付けられた。2月に亡くなった豊田章一郎名誉会長が開発を率い、実際に使い続けて進化をけん引してきたことでも知られる。 豊田会長は「トヨタは国内で年間300万台の完成車を製造し技能を蓄積しているが、

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