「最悪の事態」に本当に備えていたのか 日本ではことあるごとに「危機管理とは最悪の事態に備えること」と口にされてきた。 本当だろうか。そんな当たり前のことを呪文のように唱え、訳知り顔に自己満足に陥っているから、8月15日に政権が崩壊したアフガニスタンの事態を前に、日本だけが関係者を退避させられないという醜態をさらすことになった。 そのことによって国家としての品格が問われ、国際的な信用を失ったことを忘れてはならない。
自衛隊にとっては歴史的な任務だった。8月23、24日に、数百人の自衛隊員が拍手に送られ、行進しながら3機の軍用機に乗り込んだ。指をズボンの縫い目に当て、まるで戦地に向かうかのようだった。最終目的地はアフガニスタンのカブール。目的は現地に残る数人の日本人を帰還させ、日本に関係する約500人のアフガニンスタン人を国外退避させることだった。 約500人のアフガン人を保護する予定だった 今回の退避作戦が成功していれば、自衛隊による初の外国人救援になっていただろう。救援したアフガニスタン人に対して、定住者ビザを発行していれば、移民の受け入れについては世界からかなり後れをとって批判されている日本のプラスになったかもしれない。 日本が保護することを考えていたアフガニスタン人500人は、通常時の約16年分の亡命件数(2005年から511件)に相当する。2020年に日本が許可した数が47件だったことを考える
加藤勝信官房長官は8月23日、アフガニスタンに航空自衛隊の輸送機3機を派遣すると発表した。大使館やJICA(国際協力機構)などの在留邦人を国外に退避させるための措置で、23日夕方にカブール国際空港へ第1陣となるC-130Hを1機出発させる。 自衛隊法第84条の4「在外邦人等の輸送」に基づき、C-130Hを2機、C-2を1機の輸送機3機を現地へ派遣する。加藤長官は「カブール空港は米軍が安全確保や管制を行っている」として、安全は確保されているとの考えを示した。 対象は大使館やJICAの職員と家族など。在アフガニスタン日本大使館は15日をもって一時閉館しており、トルコのイスタンブールに臨時事務所を設置した。大使館員12人は、17日に他国の軍用機でカブールから出国済み。アフガニスタンには全土に退避勧告が出されている。 関連リンク 首相官邸 在アフガニスタン日本大使館 防衛省 航空自衛隊 ・高さ4m
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